Slayer – Diabolus in Musica(1998)


★★★★★✌(՞ਊ՞✌三✌՞ਊ՞)✌
音圧大増加、モダンな外面に変わるも内面的に全然変わっていないスレイヤーの7枚目。低速曲を挟むことで高速曲がより生きてくるアルバム単位でみると完成度は最も高いように思われる。個人的には、若さで飛ばしている3rdよりも好き。ドラムが最高すぎてもう言うことなし。正確無比に全ての高速フレーズを叩き切る死の職人。何回びっくりしたかわからない。


CDレビュー: Yes – Close To The Edge(1972)

★★★★★wヘ(゚∀゚)√レ( ゚∀)wヘ(  ゚)√レ(  )wヘ(  )√レ(゚  )wヘ(∀゚ )√レ(゚∀゚)√レv〜 !!!!
このアルバムを聞くのは実は2回目。改めて、このアルバムの偉大さが染み入る。今までに聞いた全プログレアルバムの中で最強のアルバムだろう。奇を衒うわけでもない、概念の再構築をするわけでもない、擦れてない明るく前向きな王道プログレッシブロックを極限まで磨き上げた珠玉の1枚だ。ジョン・アンダーソンの明るくかつ悲哀を感じさせるヴォーカルには恐れ入る。
ボーナストラックを省いた収録曲はなんと3曲、1曲目表題Close To The Edgeは19分。しかし1秒たりとも無駄のない抜群の構成で、特に後半のオルガン地帯は2回目にもかかわらずまた感動してしまった!!2曲目And You And Iも10分超の大作。序盤のギターの切なさが光り、そのあとのスローテンポのメロトロンは反則!3曲目Siberian Khartuも素晴らしい。中盤の単語連呼ゾーンのドラムロールがどのアルバムでも聞いたことのないお腹に響いてくる歌を聞かせてくれる。1曲1分1秒全く隙の無い完璧なアルバムでした!
ボーナストラックは蛇足なのでカットした方が作品としては完璧だった。And You And I(Alternate Version)のインプロ部分だけ本編に取り入れてほしかったなぁ。

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Wynton Kelly – Kelly Blue (1959)


★★★★★ლ(ಠ_ಠ ლ)
これはかっちょいいー!特にイントロ!どの曲も始まった瞬間にビビッとくるクールな始まり方をするので、彼らの世界に飲み込まれること間違いなし!フルートがいるとアイスクリームにミントを混ぜたような感じがして、涼しい。Keep It Moving がとってもクール。


Slayer – Divine Intervention (1994)


★★★★★(‥ºั⌔ºั‥ )
6枚目。現時点、一番良い。ヴォーカルの声に凄味が現れ、以前のような力押しではなくおどろおどろしさが増した。ドラムは質が変わり、ほれぼれするような超速テクニシャンの様相(後で調べたら、メンバーが変わったらしいです)。どこをどう聞いても完璧なドラミング。音質が以前より悪くなり、そのせいでさらに怖い。悪魔からゾンビに変化した作品。1,2,4,5,7,10は必聴。


CDレビュー: Yes – Fragile(1971)


★★★★★٩( ‘ω’ )و
4枚目、一皮剥けた作品。明らかに前作と比べてスケールが大きくなっている。1曲目Roundaboutはジョジョアニメでも使われた有名な曲、明るいロックの中にドキドキ要素をできるだけ詰め込んだ名作。4曲目South Side Of The Skyは、AメロのF#EF#E→G#と移動するこのG#がすっごく好き。中盤からのラーラーゾーンも最高だ。8曲目Mood For A Dayはギターの人のソロで、あなたスパニッシュギター弾きとしても食っていけれるんじゃないか?というくらい上手い。9曲目Heart Of Sunriseはクリムゾン1stアルバムを1曲に凝縮してかつ彼らのオリジナル要素を注入したような大作。ラスト、Americaもとてもいい気分になれる。S&Gのカバー+大幅アレンジだ。全編にわたってドラムが超カッコ良い!歌いまくりの叩きまくり。

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Max Roach & Anthony Braxton – Birth And Rebirth (1978)


★★★★★└(‘ω’)┘ニャアアアアアアアアアア!!!!
The Complete Remastered Recordings on Black Saint & Soul Note の、サックス奏者 Anthony Braxton さんのボックスから1枚目。この人は即興でゴリゴリ吹く人らしいので、きっと苦手なタイプだろうなぁ、と思って聴き始めたら、、いきなり1曲目 Birth が自分にとっては今年最大のヒットになった。ドラムとサックス(たまにクラリネット)の2人のみ、というとても変わった編成。リマスターのせいかジャズとしては珍しい爆音ドラムが開始2分くらいから最後まで信じられないような演奏を叩き続ける、そこにサックスが激しい即興を、ていうか2人とも延々と即興でずっと爆発しっぱなしの演奏を続ける。一体何が生まれたというのか!?誕生というより大爆発だろこれ!!とんでもないものを聞いてしまった。YouTubeに演奏があります。2曲目以降も前衛的な演奏が続くが、ベースもピアノもいないのに音が足りないように聞こえない。そしてラスト7曲目Rebirthでもまた大爆発する。頭がどうかしているような、エネルギーだけをぶつけられる演奏だ。


Morris Ravel, Daniel Barenboim(Cond), Orchestre de Paris(Orch) – Boléro, La Valse, Pavane pour une Infante défunte, Daphnis et Chloé, Suite No. 2 (111 Years of Deutsche Grammophon CD4)


★★★★★ヽ(•̀ω•́ )ゝ✧
オーケストラの魔術師ラヴェル特集のCD。素晴らしいです。
お馴染みボレロは、後半に向けて1次関数+ラストは2次関数で単調増加で盛り上がっていく、もっとも好みの構成。楽譜がそうなっているのか、バレンボイムさんがそうしているのかはわからないが、1拍目をわざと遅めに入って揺らぎを作っているのが軽い酩酊感を生み出し、不思議ワールドな雰囲気をより一層高めていた。この曲のラストを聞くとどうしてもTVチャンピオンを思い出してしまう。TVチャンピオンを見ていた時は、この曲が実はボレロだなんて知らなかった。ボレロと言ったら繰り返しのメロディーの部分が有名なので。
亡き王女のためのパヴァーヌはラヴェルの最萌曲と言っていいだろう。メロディーが優れすぎている。ラ・ヴァルス、ダフニスとクロエ、両方ともラストの盛り上がり加減は異常。改めてラヴェルかっちょいーー
バレンボイムさんは御年72歳ですが、なんと現役ピアニストです。去年にピアノリサイタルの番組やってました。共演のアルゲリッチもほぼ同い年か。すげぇ。


75 Jahre Donaueschinger Musiktage 1921-1996 (CD3) John Cage, Alois Hába, Dieter Schnebel, Paul-Heinz Dittrich, Friedrich Cerha


★★★★★(°ω°)
2曲目String Quartet No. 2 (“In quarter-tone system”)に衝撃を受けた。quater-tone systemというのは四分音とう半音の半音を使った曲のことらしい。この曲が美しい。美しいけれど、四分音だから音がずれて聞こえるので、物理法則が狂った世界に居るかのような感覚になる。狂っているから美しいのか、美しいのに狂っているのかわからなくなる。2楽章目はいまいちだが。。
1曲目のジョン・ケージと言えば無音の「4分33秒」で有名だ。本CDでは、弾けば弾くほどぶっ壊れるピアノ、というわけのわからん曲が入っている。これは映像で見なきゃ意味がないが、残念ながら映像を見つけられなかった。
5曲目もやばい。スタジオのような狭い音場の中で、楽器と歌が適当にめちゃめちゃやってるようにしか聞こえない。楽譜はどうなっているのだろう。歌のテンションは、昔「DL52便」といって友人がひたすら一人語りでアナウンスやら効果音やらをマシンガンのように並べ立てる作品を作っていたことがあったが、あれのノリに近い。ディキディキディキディキブッポーブシャーーーー
6曲目も、55本の弦が弧を描いて突っ込んでくるような序盤の迫力は類を見ないものがある。
現代音楽ってすごい。既存のものを超えようともがいているのかバカが吹っ飛ばしてるのか判別できない。しかし、その熱量を感じ取ることはできる。時々、星屑が爆発するようなものを聴き取ることができる。このボックスは12枚もあるけれど、最後まで聴いてみて、この後いったいどんなものが出てくるのか楽しみで仕方がない。

Track List
1
12’55.6078″, for two prepared pianos (condensation of 34’46.776″ and 31’57.9864″ played simultaneously
John Cage

2
String Quartet No. 2 (“In quarter-tone system”), Op. 7
Alois Hába

3
String Quartet No. 2 (“In quarter-tone system”), Op. 7
Alois Hába

4
DIAPASON, Kanon à 13 für ungleichartige Instrumentalgruppen
Dieter Schnebel

5
Areae Sonantes für instrumentale und vokale Gruppen
Paul-Heinz Dittrich

6
Spiegel II für 55 Streicher
Friedrich Cerha


Slayer – Reign in Blood(1986)


★★★★★─=≡Σ((( つ•̀ω•́)つ
もはや語る必要もないほどの名盤。8年ほど前にこのアルバムを聞いた時は、本当にびっくりした。あまりの速さと破壊力にのけぞり、世界は広いと思った。久々に聞いてみたら、彼らにはこの時何かが取りついていたんじゃないかと思った。演奏レベルは2nd以前とは比べ物にならないほど上がっている。Angel of Death, Necrophobic, Jesus Saves, Postmortem, Raining Bloodあたりは本当にどうかしてる。陳腐だが「悪魔が降臨した」という表現が最も適切だ。


75 Jahre Donaueschinger Musiktage 1921-1996 (CD1) Paul Hindemith, Igor Stravinsky, Ernst Krenek, Kurt Weill, Hans Haass


★★★★★_(┐「ε:)_ズコー
電子音楽に幻滅してきたことと、現代音楽成分が足りないことから、このボックスをセレクトした。
Donaueschinger Musiktag(ドナウエッシンゲン音楽祭)は、ドイツの小さな町ドナウエッシンゲンで開催される、初演作品のみの現代音楽祭。アクの強い曲を期待して聞いたら、やっぱりびっくりするような曲がある。
1枚目のトラックリストは次の通り。

1.
Quartet for Strings [no 3] in C major, Op. 16 by Paul Hindemith
Orchestra/Ensemble: Buchberger String Quartet
Period: 20th Century
Written: 1920; Germany
2.
Sonata for Piano in F sharp minor by Igor Stravinsky
Performer: Maria Bergmann (Piano)
Period: 20th Century
Written: 1903-1904; Russia
3.
Lustige Marsche (3), Op. 34 by Ernst Krenek
Conductor: Erich Schmid
Orchestra/Ensemble: Southwest German Radio Symphony Orchestra
Period: 20th Century
4.
Der Lindberghflug by Kurt Weill
Performer: Betty Mergler (Spoken Vocals)
Conductor: Hermann Scherchen
Orchestra/Ensemble: Berlin Radio Symphony Orchestra, Berlin Radio Chorus
Period: 20th Century
Written: 1929; Berlin, Germany
5.
Capriccio, Fugue and Intermezzo for player piano by Hans Haass

注目すべきは1と5。1曲目、ヒンデミットの弦楽四重奏は演奏が超高レベルで、意味不明すれすれの、まだ調性がわずかだけ残っているドキドキカルテット。この崩壊と調和のエッジを歩くような曲は大好きです。弦楽四重奏って宇宙だよな。Youtubeにありました
5曲目は、自動ピアノのための曲。当時は1929年、パソコンのなかった時代の自動ピアノは、演奏データをパンチ穴で記録していたと思われる。パンチ穴だけでこんな複雑な曲を演奏させようなんて。。一体どんな苦労をしてパンチ穴の大群を空けたというのか。想像すると込み上げるものがある。っていうか馬鹿じゃねーの!!!!その馬鹿をあえてやってのけた Hans Haassさんすごい!Youtubeにありました。あまり有名な人ではないので、他の音源が全然残ってない。残念。現代なら、PCの力を借りてもっと高音質な音源が作れそうな気がする。が、楽譜が残っているとは思えないし、この曲の耳コピは無理か。