化学の新研究で7回読みを試すも4回で打ち切りました

塾で化学も教えてるので、まともに知識がないとまずいと思い、新研究で7回読みしてしまおうと考えました。

新研究は750P、最新版だと800Pもある上に情報量が多く、時間もなくなり4回目で打ち切りました。

1回目は3時間20分。超飛ばし読みでも、このくらいかかりました。

2回目は5時間10分。高速でページをめくっているつもりでした。

3回目は7時間。だいたい全容を思い出しました。

4回目は12時間30分。真面目に読むとものすごく時間がかかります。

総計28時間。これで2020年のセンター試験を解いて見たところ、

化学基礎43点

化学81点

とれました。計算問題が全問正解だったので、塾講師としてはなんとか面目を保てそうです。

一方で知識問題はかなり取りこぼしがありました。細かいところはきっちり7回読まないと拾えないですね。如実な結果となりました。

塾では生物も教える必要が出てきたので勉強したいのですが、そろそろ慶応通信が忙しくなってきそうなので、しばらくお蔵入りになりそうです。

 

 


芦辺憲法で7回読みやってみました

7回読み勉強法

7回読みという有名な勉強法があります。

東大法主席→弁護士になった山口真由さんが取り入れていたという勉強法で、

双葉雫さんの次のブログで詳しく紹介されています。

この勉強法は、実際にやったことのある人が少なく定評がありません。

私は山口さんの本は買ったことがないものの名前は聞いたことがあり、

興味もあったので試してみようとしたことも何度かありましたが、

真面目に繰り返し読もうとするも、4回目くらいで辛くなり投げだすこと数回。

今度こそあきらめないぞ、と決めて、双葉さんのブログ記事を参考に実際に試してみました。

失敗していた原因の一つは、1回目から真面目に読もうとしていたこと。実は7回ともほとんど速読でよいのでした。

概要

1~3回目では大胆に読み飛ばして読む。全体構造をつかむことを目標とする。

4~6回目でも高速に読んでよい。徐々に細部に入っていく。いきなり全体を理解しようとしなくてよい。

7回目で定着させる。1~6回目で構造・細部とも頭に入っているはずなので、結果的に高速で読める。要約しながら読めるとなおよい。

やってみた結果

使用教材

芦部信喜「憲法」第7版 410P

通称「芦部憲法」。司法試験対策の定番本です。慶應通信の教科書「プレステップ憲法」があまりに情報量が少ないので、追加で買いました。

もちろん初見です。

所要時間

総計26時間です。 10日間で終わりました。

詳細

1回目

所要時間30分。見出しを中心にチェックし、後悔しないでどんどんページをめくります。情報量が多すぎて頭が大変なことになりました。

2回目

80分。まだ高速でページをめくりますが、なるべく内容にも目を通します。全体的な骨組みが見えてきました。1-2回目は1日でできました。

3回目

120分。まだ2行ずつくらいの飛ばし読みです。細かいところはわかっていませんが、構造を把握することはできました。

4回目

260分。やや速めに、内容に全部目を通しました。

3回目までで構造がわかっているので、速読が容易にできました。徐々に何が書いてあるかわかってきた、という段階です。

5回目

330分。4回目よりも細部に目を通して読みました。

初めて読んだかのように思える箇所が多々あり、理解度も4回目とあまり変わらないような気がして、一番苦しかったです。

6回目

360分。回を追うごとに自動的に細部に目が行くようになり、時間がかかります。

5回目よりも理解度に大幅な改善が見られ、効果がわかってきました。

7回目

360分。細部と全体の繋がりが意識できるようになりました。理解度は6回目とあまり変わりません。

残念ながら要約しながら読む、というレベルに達することはできませんでした。もう少し速く読んでもよかったと思います。

総括と反省

前半戦で大胆に飛ばし読みし、徐々に細部に入っていくところに本質があると感じました。

教科書で学ぶことは、初めて学ぶことです。

予備知識のないことを初めて読むことについては大きな負荷がかかります。

通常は学習のためには入門本で概要を身に着け、概説書→詳しい本と進んでいくのがセオリーです。

ところが7回読みは入門本が必要ないです。入門の代わりに、速読で概要を把握してしまうという方法なのです。

入門本→概説書へのステップを、1冊の本を使って概要→キーワード→細部と進んでいくことによってカバーする、合理的な方法でした。

とはいえ、入門本も7回読みしちゃえばさらに効率は上がるかもしれません。

経済学でも有名な限界効用逓減の法則は7回読みでも成り立ち、同じ本を繰り返しても徐々に効果は落ちます。7回というのは実にちょうどいい回数でした。

7回読みは、名前で損しています。頭いい人しかできないんじゃないの、時間がある人しかないんじゃないの、と敬遠されるでしょう。

実際は大半が速読ですので、時間も極めて短く終わります。時間がない社会人に極めておすすめできる勉強法です。

ただし26時間で全体を暗記することは不可能です。後に書きますが試験対策としてはアウトプットが必須です。

慶應通信への活用方法

7回読みの最大の欠点はアウトプットが欠けていることです。

しかしインプットが相当な密度でできているので、アウトプットは容易なものとなります。

私は慶應通信の試験勉強として、試験前に過去問の模範解答を作って暗記しています。

今回もそれを踏襲するつもりですが、7回読みのおかげで相当楽にできるのではないかと思っています。

憲法はレポートが簡単で芦部憲法を読む前に提出・合格してしまったため、残念ながら7回読みをレポートに活用することはできませんでした。

7回読みは他科目でも試してみようと思います。

7月試験で刑法総論+刑法各論+国際法を取るつもりですので、

これらの教科について、7回読み→レポート→試験問題模範解答作成という順で実験してみます。

関連・採点読み

7回読みを批判している人が開発した「採点読み」という方法があります。

これも試してみたいのですが、「所要時間:142時間45分」というのを見て諦めました。学生さんならともかく、私にはとても捻出できません。

確かに教科書は丸暗記できるでしょうが、慶應通信への活用方法としては明らかにオーバーワークです。7回読みが現実的です。