For who will buy when the general public, at a given signal, rushes to sell out at a profit?

We lack space here to discuss in detail the pros and cons of market forecasting. A great deal of brain power goes into this field, and undoubtedly some people can make money by being good stock-market analysts. But it is absurd to think that the general public can ever make money out of market forecasts. For who will buy when the general public, at a given signal, rushes to sell out at a profit? If you, the reader, expect to get rich over the years by following some system or leadership in market forecasting, you must be expecting to try to do what countless others are aiming at, and to be able to do it better than your numerous competitors in the market. There is no basis either in logic or in experience for assuming that any typical or average investor can anticipate market movements more successfully than the general public, of which he is himself a part.
―The Intelligent Investor, Chapter 8

この直前にマーケット予報をする人間のいうことなんか聞いちゃ駄目だぜー、という記述がある。当たり前のことなんだけど、株取引は売りと買いがいて初めて成立する。男と女、プラスとマイナス。どちらか一方じゃどうしようもないわな。他人に頼るな、自分だけが頼りなのだ。そしてマーケットの予想なんてものはできないのだ。そう思うと投資信託にも頼むことはできないなぁ。


スマホゲームは生モノです

フィスコ企業調査レポート、3689 イグニス – diary 六帖
以前フィスコのレポートを読み始めたときにチェックしたイグニスが3500→2500へと爆下げした。だいたい-28.5%。
http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=3689.T&ct=w
当時の記事から私の嫌悪感が読み取れる。スマホゲーは競争が激しい・短期間で一気に売れる・短期間で一気に不人気化するので、値動きが激しすぎる。バズドラ効果のガンホー100倍化、モンスト効果の効果のミクシィ大復活が有名で、急騰急落が当たり前のイナゴ発生源市場だ。もちろん参加者はギャンブラーの割合が高く、掲示板は非現実的な楽観悲観、売り煽り買い煽りの魑魅魍魎が跋扈する。もちろん彼らは効果があるからこそ煽る。ソロスさん言うところの世界操作機能を十分発揮できる。彼が好きそうな市場だ。ああ愚かなり人間の欲よ。私はまだ、こんな場所に踏み込む度胸はない。
次の急落候補はこちら(赤字企業です)。

本日決算だそうな。一体何が起こるのかとても楽しみ。ノンホルダーの私は今、こんな気分です。
http://djs.seesaa.net/upload/detail/image/A1D6B0C2C1B4A4C7A4A2A4EBA4B3A4C8A4CECCFBB1D9A1D7A5ABA5A4A5B86B4AC.jpg.html
(17:00追記)決算発表と同時に5千万円の営業外費用、1.5億円の特別損失を計上するお知らせが出た。売上前年比-15.9%の6.8億、営業利益-2.8憶(5/1に出た予想-1.48億の倍くらいの赤字)というこの上ないクソ決算に見える。何故か純利益は予想の-3.3億→-2.7億と若干の回復だがここまで来るとどうでもよさそう。月曜はAKBカンフル剤効果で株価が維持されるか、一気に雪崩れるか、いったいどっちだ?まあ常識的に考えればS安だろうけれど。
せっかくなので日曜を使って真面目に読んでみようと思う。無駄な努力かもしれないがダメな会社の財務も見てみたい。純利益が何故か上がった理由が読み解ければはっきりした結論が出そうだ。


とてつもないシャープ

短信
1200億円減資しても今期の赤字2223億円の半分ちょいにしかならない。しかもB/Sを見ると短期借入金+長期借入金+社債で9534億円。自己資本比率は空前絶後の1.5%。今後増資したって株価が下がるだけだから焼け石に水、マジで倒産では。
悲しいことに、昨日の決算による株価への影響はなし。
(19:00追記)11時ごろから突然7%も下がった


決算=死神or天使の二択?

ここのところ、比較的好調な株価を付けていた銘柄が決算直後に暴落する、というパターンが多すぎる気がする。決算は来期の見通しとセットなので、来期の数字に少し不安があるとすぐに去っていくタイプの人が1割くらいいるのではないか。
セブン銀行 来期は成長率やや減の見通し 661→564(-14.7%)
エスクリ 来期は減益見通し 1340→1150(-14.24%)
FPG 上方修正がなかっただけ 1230→980(-20.3%) ※一週間後、M&AのIRが出て反転中
チャームケア 介護報酬改定などで減益 1911→1480(-22.5%)
今日気になるのは過去最高益、営業利益成長率18%、来期も同等の成長見通しという決算を発表したイー・ギャランティー。好況でも不況でも揺るがないビジネスモデルは最強安定クラスだと思っているけれど、昨日の時点ですら金融業としては割高のPER(21.56倍)であるため株価はずっと低迷してきた。この決算により予想PERが18.27倍に下がる。FPGは一度30倍程度まで急騰したけれど、この銘柄は急成長ではなく安定して売り上げを伸ばしていくタイプなので、今後1年は急騰したり下がることはないが、時間をかけてじわじわ2割ほど上がるんじゃないかな。
(10:00追記)年初来高値おめでとう


ファイナルファンタジー日本語

昨日外国語のリスニング練習をしている時にふと思った。
我々は言語を所与のものとして当たり前のように扱っているが、外国語を見聞きすると分かるように、言語は解釈できなければただの音または黒い線の羅列だ。言葉それ自体は単なる表象・記号であり、空虚なものだ。光や熱・電気・力と違い物理的化学的な変化を直ちに起こすものではない。そこに意味を見出すために必要なのは多数の共通了解だ。言語は人類史上最古かつ最大のフィクションなのだ。
まだものを全然知らない高校生のころ、故・河合隼雄さんが「人間は物語が無いと生きられない」と言っていた。当時はアホだったので「宗教が無いと死ぬってことかね」ぐらいの意味に考えていた。確かに宗教も物語の一つだが、当時は言語自体が物語であることに気が付いていなかった。今ここにこんな風に文字を並べると何らかの意味が生じる。各人にとって自分の文脈に照らし合わせて様々な解釈がなされる。ちょっと文字を並べるだけで人を勇気付けたり傷つけたりする。こんな不思議な作用を可能にするのは、言語のファンタジー性だ。ある文字が特定の意味を表すという多数の人間の幻想がなければ不可能だ。
我々は幻想を操り、幻想の中に生きている。それで社会が成立する。なんと不思議なことなんだろう。そして日本語圏に生まれ日本語を身につけてしまった私は、一生日本語という枠組みによるファンタジーから逃れられない。体に「痛い」→いたい、とか「うんこ」→きたない、「あんたなんか嫌いなんだから!」→ツンデレ、などといった条件反射が染み付いてしまっている。なんかすごく悔しい。社会に規定されるなんて悔しい。自由になりたいが、言語から自由になるということは情報の伝達可能性の放棄だから、社会生活は不可能となり(毎日勝手に金が入ってくる人間は別)全く現実的でない。くやしいのう。
コミュニケーション不全、KY、狂人、不思議ちゃん、統合失調症、これらのレッテルを貼られるべき人間でさえ、言語という特定の集団の中で通用するフィクション装置を彼らの中に持っている。彼らの言語世界が共通了解的世界と若干ずれていたとしても、大部分は重なる。そのずれが無視できない量になったところで、集団から排除される。空気読めないと言われる人間でさえ、おそらく99%は空気を読んでいる(=言語世界の背後にある共通了解を読んでいる)だろう。
脳内の言語世界・言語的実装が全く異なる人間、つまり母国語が違う者同士でも、通訳・翻訳・カタコト・身振り手振りなどのインターフェースさえ機能すれば辛うじて共に生きていくことができる。これは「言語世界が存在するためそこに秩序が存在し、その秩序は大体我々のものと等しいか、差異に目をつぶれる程度のもの」という幻想を前提とするだろう。もっとも「中国人はカス」「韓国人は犯罪者」などという信じられない偏見が蔓延していることからすると、幻想は機能していないようだ。なるほどドラクエ派とFF派は相容れないかもしれない。会社は合併したけど。ここいらはさらに考察が必要だ。


エスクリ爆下げ

http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/detail/?code=2196.t
全銘柄中8番目の下げ幅、-14.24%。決算は売上20%増、営業利益28.3%増、純利益30.7%増と好調だが、来期は投資増強のため売上18.3%増、純利益-16.8%の予定。このため株価もこれに応じて爆下げした。
ところでYahoo掲示板で指摘されていたが、決算短信にとても気になる注記事項が書いてある。

「当社グループでは、従来、有形固定資産の減価償却方法について定率法(ただし、建物については定額法)を採用しておりましたが、当連結会計年度より、主要な有形固定資産の減価償却方法について定額法へ変更致しました。(中略)この変更により、従来の方法によった場合と比較し、減価償却費は417,486千円減少し、当連結会計年度の営業利益、経常利益および税金等調整前当期純利益はそれぞれ417,486千円多く計上されております。」

定率法→定額法に変えたということは、設備投資直後にたんまり償却されるのをやめて毎年均等に償却されるようにしたということだから、4億円の減価償却費を後回しにしてしまったことに等しい。今期の営業利益は2,419百万円だから、実質の営業利益はなんと、2,002百万円ということに。。営業利益の成長は28%増から6%増まで落ち込んでしまう。決算説明会資料では962百万円→825百万円(-14.2%)と書いてあるが、実質は825+417=1242百万円で、前年比+29.1%と他の販管費よりも大幅な増加だ。これまずいんじゃないの!?この成長率(6%)がエスクリの実力なんじゃないか!?

で、ここのビジネスモデルは店舗拡大型+積極M&A型だから、来期に新規施設を4つもオープンするから減益ですと言われても、今後も新規施設は作り続けるから、売り上げは伸びるが借金も膨大だし利益は減速しっぱなしかもしれない。すると株価は伸びない。むしろ下がるかも。危険だ。気が付かないうちに買い増ししてしまったので、明日撤退するかどうか決めなければならない。今日下がり切ってるので明日は爆下げはないだろうが、2年間くらいは低迷するかもしれない。財務諸表もっと読んでおかなきゃ。。

(追記)キャッシュフローは投資が3倍になったことで営業+投資キャッシュフローが大幅なマイナスに転落、穴埋めに長期借入金を29億円から52億円と79%も増やしている。見かけ上の自己資本比率は24.9%→25.6%と改善しているようにみえるが、例の減価償却の先送りを考慮すると実質23.6%と悪化している。危なっかしいな。来期も投資がでかいから営業+投資キャッシュフローは赤字だろう。それをさらに借金で補うのか??


Slayer – World Painted Blood (2009)


★★★★★
現時点の最新アルバム。1〜3曲目が何故かあまりぐっと来ずスレイヤーも終わってしまったのか?と思ったら4曲目Beauty Through Orderからドラムの切れが突然良くなり、そこから最後まで本気の演奏。最初から本気出せよ!いつものテンポが目まぐるしく変わるジェットコースターメタルは健在で、9曲目Psychopathy Redで全力出し過ぎたり、ラストNot Of This Godで6/8拍子に挑戦してみたり最後まで挑戦をやめない姿勢に脱帽した。このバンドはいつまでも伝説であり続けそうだ。
次回からスレイヤーと並ぶスラッシュ四天王の一角、メタリカを聴いていこうと思う。


75 Jahre Donaueschinger Musiktage 1921-1996 (CD8) Pierre Schaeffer, Luigi Nono, Michaël Levinas, Younghi Pagh-Paan, Anton Webern


★★★☆☆
1-7曲目はオケ要素の少ないサウンドコラージュ。弦がうねり狂う9曲目Par-de làのみそこそこ面白かったが、あとは動きの少ない曲が多くいまいち。

Track List:
1-7
Orphée 53, spectacle lyrique
Pierre Schaeffer
8
Post-Prae-ludium No.1 "per Donau", for tuba & live electronics
Luigi Nono
9
Par-de là
Michaël Levinas
10
Nim, for large orchestra
Younghi Pagh-Paan
11
Bagatelles (6) for string quartet, Op. 9
Anton Webern


FPG

急騰急落で話題の銘柄FPGとはいかなる会社なのか知りたくて、ウェブサイトを読んでもよくわからないので前期の有価証券報告書(2014/12/22付)を読んでいる。
簡単にまとめると

○FPGは資金を調達して航空機・コンテナ・船舶といった陳腐化が少ないが高額な製品を買い、海運会社や航空会社にリースする。

○資金は7割を金融機関から借金する。残りの3割を投資用金融商品として、投資家に買ってもらう。FPGは全額金融機関から借金するよりも有利にリース品を取得できる。

○製品1つあたり「(株)SHIP第27号」などという名前の子会社を1つ作り、FPG+投資家で匿名の管理組合を設置する。投資用分譲マンションみたいな感じ。

○投資家には製品の運用によりで生じた利益を分配する。運用初期はリース料より減価償却費や支払利息が多く赤字になるため、投資家はこれを事業損失として申告して税金を減らすことができる。リースが終了したら製品を売却し、この利益も投資家に分配する。

○FPGはリース商品を投資家に売る際の手数料、投資家から徴収する運用管理料(マンションの管理費みたいなもの)、リース品賃借人へのアレンジメント料と三段階にわたって儲ける。

以上。リース商品が売れず外部に買い叩かれた時のリスクとリース品が外貨建てであるための円高リスクがある。

とても面白い企業と感じた。極端に円高にならない限りは安定して推移しそうな企業だ。また、ここ数年で資産が2倍以上になった投資家が多いだろうから、顧客もしばらくの間は離れないだろう。1/3程度暴落したのを好機ととらえ、トレダビでは963円で購入してみた。

(追記)リース品に関する情報は全く公開されていない。出資者募集のページに飛んでも詳細は不明で、「お問い合わせはこちら」とフォームが表示されるようになっており、出資しなければアクセスできなさそうだ。
例えばリース先の企業の情報がわからない。外貨建てであることから外国の企業であることは間違いなさそうだが、一体どこにリースしているのだろう。リース品によって投資家が得るリターンが具体的な実績がわからないし、リース品の売却益をどう分配しているかの情報もない。売却益を全額投資家に分配するとは思えず、管理費名目で若干ピンハネしてるのではないかな。リース品が売れず損失が出ても投資家にかぶせられるから、FPGは資金だけではなくリスクもヘッジしているようだ。投資は自己責任だから。ますます強固なモデルに思えた。

前期は営業利益率は55.3%、純利益率31.8%とぼろ儲け。損益計算書上は超優秀な数字だがキャッシュフロー計算書がとても変。税込利益32億は立派なのに商品出資金で-151億(!)のため営業キャッシュフローは-130億と大幅なマイナス、これは短期借入金85億と大幅増資の44億でカバーし、キャッシュフローはわずかにプラス2億で着地している。これだけ見ると不安になる。今期は1Q2Qまで決算書が出ているから一体どうやってやりくりしているのかチェックしないといけない。短期借入金はどうやって返したんだ?


the relatively unpopular large company

Even many corporate leaders fail to understand these odds (see sidebar on p. 184). The intelligent investor, however, gets interested in big growth stocks not when they are at their most popular―but when something goes wrong. In July 2002, Johnson & Johnson announced that Federal regulators were investigating accusations of false record keeping at one of its drug factories, and the stock lost 16% in a single day. That took J & J’s share price down from 24 times the previous 12 months’ earnings to just 20 times. At that lower level, Johnson & Johnson might once again have become a growth stock with room to grow―making it an example of what Graham calls “the relatively unpopular large company.”
―The Intelligent Investor, Commentary of Chapter 7

この論理に従えばシャープ・東芝は買いということになる。もちろん復活の余地があれば、という条件があるが。