★★★★★
2年連続9回目の作品。前作に引き続きキレイなキングクリムゾンが展開されていますが、ミニマルテイストを増加させ、かつ気怠い歌声と混ぜることで完全なオリジナルに昇華させた1曲目Neil and Jack and Meにまず度肝を抜かれました。さらに4曲目Waiting Manではそれにら加えて切なさとわけわかめギターも混じってまいっちりんぐです。3曲目Satori In Tangierは世に現れるのが10年早かったと思われる強烈なロックとチルアウトの融合、5曲目Neuroticaはジャズやらポップやらロックのクラシックなのもハードなのもドラム萌えやら何もかもが混ざっていてこのアルバム中での一つの山となっています。
で、7曲目からヴォーカルとギターに謎のエフェクトがかかって、キレイなことをやめます。俺は人間をやめるぞー!ラストRequiemは久々の意味不明インプロで、レクイエムっていうかこれは水木しげるの世界ですね。全楽器が爆裂していて、魑魅魍魎が跋扈して後には何も残らない、という感じです。演奏していて楽しいだろうなぁ。
前作が単なる前哨戦に思えた。各曲の個性が高くて好きです。
King Crimson – Discipline(1981)
★★★☆☆
7年ぶり8回目のアルバム。いったい何があった、と言いたくなるくらい音が変わりました。「あの有名女優・・・が激ヤセ!?」ってタイトルを付けたくなるぐらい。7年の間の録音技術の進歩もあったのでしょうがなんか根本的にサウンドが変わってます。良くも悪くもクリアー、泥が抜けてキレイです。
小畑健さんという漫画家がいますね。ヒカルの碁はジャンプで現役で読んでました。彼の絵は初期は拙いのですが、作品がヒカルの成長、そして佐為の消失、と佳境に向かうにつれてグングン上達し、圧倒的な美しさを誇っていました。その後デスノート、バクマン、と時代が進むにつれ彼の絵も変化します。デフォルメが過ぎるようになっていき、自分としてはだんだんと受け付けなくなっていきました。これと同じようなものを感じます。
綺麗なんです。特に1〜3曲目。いや、悪くはないんです。4曲目Indisciplineは昔のわけわからなさが戻ってきたようで心地よく、5曲目Thela Hun Ginjeetはドラム萌えもできる楽しい曲ですが、タイトル曲Disciplineがいただけない。この四つ打ち、変拍子のようで実は規則的で、繰り返し、徐々に変化する・・ってこれはまんまミニマルテクノじゃん!ミニマル自体はもっと歴史が古いし、ライヒちゃんのフェーズシフトのようにドキッとするわけでもなく、高揚する盛り上がりがあるわけでもなく、自分としては大ハズレでした。緩急に乏しいのが自分としては大きなマイナスポイントです。もっとドラムが頑張ればいいと思う。惜しい1枚。もうワンクッション欲しかったなぁ。
Paul Bley – The Nearness Of You(1989)
★★★★☆
ジャズピアニスト、ポール・ブレイの標準的なピアノトリオのアルバム。スタンダードナンバー中心の楽曲でありながら、時々かなりぶっ飛んだ表現がチラチラ覗く。全体を通してブレイさんはずっと歌ってます。ノリノリだ。まず1曲目This Can’t Be Loveはふつーーに始まるもののピアノが時々とんでもないフレーズを自然に混ぜてくる、後半の4小節ごとのドラムソロパートでは弾けまくりでかっちょいい。このドラムの人はBilly Hartというらしい。不思議なドラムだ。静かに目立たないながら実はとんでもない技巧と切なさをミックスしてるように聞こえる。ラストはなんじゃこりゃーという終わり方。2曲目表題曲The Nearness Of Youも静かなんだか激しいんだかわからない。6曲目Lullaby Of Birdlandは超有名曲なんだけれどメインテーマからの脱線振りがすごく、またやっぱり静かなのに激しい不思議なドラムに心奪われる。ラストTake the A-Trainもやはり有名曲だけどなんだこの冒頭は!!!爆笑してしまった。やりすぎ!40秒目くらいから何事もなかったかのように路線に乗っかってまた激しく脱線していくのが面白い。あくまでスタンダードの枠の中に留まりつつも実は全員が好き勝手に暴れまわっているという不思議な調和のアルバムだった。ドラム燃え燃え。
労基法
5:00-20:30まで食事以外ほぼノンストップ仕事。完全に労基法違反だけど、自分は名目上自営業なので、労基法が適用されない。会社にとっては税金があまりかからないし、社会保険も交通費も負担0円だ。今後はこのような雇用形態が増えていくだろうな。
Verve Jazz Masters 56 : Herbie Mann
★★★★★(^^)
ジャズフルート奏者ハービー・マンを特集したアルバム。ジャケットはタモリみたいですが彼は生粋のアメリカン、ブルックリン生まれのユダヤ系です。ジャズにフルートなんて合わないんじゃないかと思ったらこれが合うんです。クラシックにおける音色とも異なり、インプロも高速フレーズもこなし、フルートという楽器の限界に挑戦しているかのようなサウンドです。
が、このアルバムで特筆するべきは打楽器類のバリエーションの多さ、そして萌え萌えのカリブ系アフロ系ビート。このアルバムで、私はパーカッション萌え、リズム萌えであることがよーーくわかりました。世の中にはミカサの腹筋萌え、廃墟萌え、工場の夜景萌え、100メガショックネオジオ萌え、0系ひかりの丸いボンネット萌えなどさまざまな萌えがありますが、私は打楽器萌えです。
1曲目St.Louis Blues がオードソックスなジャズだったので油断しましたが2曲目Baiaのボサノバビートに始まりほぼ最後まで変わった打楽器ばかり登場します。コンガボンゴが多いですね。3曲目Evolution of Mannや5曲目The peanut Vendorのチャカポコぶりにニヤニヤしたあと、8曲目Todos Locosで悶絶しました。萌え死ぬ。キューバンアフロにフルートとビブラフォンがこんなに合うとは知らなかった。これはお菓子ですね。コンペイトウみたいな曲。こちらで聞けます。9曲目Cuba Patato Chipもそのままアフロな曲でこちらもキューティーももも萌え。11曲目The Amazon Riverもたまりません。チャカポコチャカポコ。12曲目Caravanはスタンダードなナンバーですが彼にかかれば信じられないような民族色溢れたナンバーに変化します。これはすごい。
現時点今年最高の1枚。Herbie Mannの名前をよく覚えておこう。
役所の言うことはあてにならない
引っ越して直ぐ、役所に年金の納付猶予申請を出した。1月1日現在で住んでいた自治体の収入証明書が必要かと思われたが、必要ないというので、申請書のみ提出した。
すると2週間ほどたって、申請書が返送されてきた。「やっぱり収入証明書は必要だった!ごめんちょ!同封して返送してね!(意訳)」と書いてあった。
で、収入証明書を取ってきて同封して返送した・・・はずが、なぜか手元に返送したはずの収入証明書が残っていることに気が付いたので、あわてて役所に電話したら、「年金事務所に電話しろ」と言われ、年金事務所に電話したら「役所に電話しろ」と言われた。アホか。
年金事務所に、役所が年金事務所に電話しろって言ったんだ、と言ったら、「では役所に電話して確認を取ります」と言われた。数時間後年金事務所から電話がかかってきて、「数が多いので確認にしばらく日数がかかります」と言われた。
何週間か待たされるのかしゃーないなと思っていたらなぜか次の日年金事務所から電話があり「確認取れました。申請は係属していて、収入証明書は必要ありませんでした」と言われた。
役人はルールを把握していないとよくわかった。児童手当関連でも役所の言うことが二転三転してもうやんなっちゃったんだけれどこれはまた後日。
Verve Jazz Masters 55 : Harry James
暑い日の終わり
今年の夏は終わるのが早かった。8月終盤、甲子園が終わるころに気温がぐっと下がると、それ以降31度を上回る日は一度も来なかった。昨日は久々に蒸し暑かったが、夏本番と比べると屁のようなもので、今日は気温が急激に下がりこのまま秋になりそうだ。
暑さが引くと夏にいかに疲れやすくなっていたかがわかる。日中だるくならないし、頭の中の綿飴のような粘っこさがとれたような気分になる。肌がべたべたしないのが良い。猫は夏の間は文字通り長ーく伸びていたのに、いまは香箱になるか丸まっている。起きていることも多くなる。1日22時間寝ていたのが、20時間くらいになった。
「ノモンハンの夏」を少しずつ読んでいる。旧日本軍の頭の硬さがよく分かる本だ。彼らは頭が悪いわけではない。勤勉で努力家である。しかし一番の欠点は、驕りがあることだ。エリート養成校を出て当時の花形の軍人になり、さらに頂点の参謀や司令になった人間は、自分の考えが正しいとして憚らない。エリートになった俺様の考えに間違いはないのだからお前らが悪い、というドラマやアニメにでも出てきそうなテンプレ悪役の思考なのだが、このような人間は実在していたし、今でも大量に存在する。桑田に指導されても全然結果の出ない東大野球部も同じことがいえる。エリートは概して客観性を持てない。エリートでなくとも、俺についてこい的人間はみんなそうだけれど。で、このような人間を偉いと思い込んだ一般大衆は戦時中はお国のためと言って戦火に巻き込まれ死に、現代では貧困に喘ぐも喘いでいることにも気づかず蝕まれ死ぬ。権威は疑うべきだ。
この本を読んでいて思うのだけれども日本語でさえわからない単語がしょっちゅう登場する。たとえば「使嗾」「殷鑑」「切歯扼腕」「神韻縹渺」「夜郎自大」なんて知らなかったよ。あまりに知らないことに絶望したので、英語などと同じように、本文を例文にして自作外国語学習用ソフトに入れて記憶することにした。
(随時更新)外国語学習用リンク集
いつも使っている教材です。
- 英語
- 新聞・ニュース
- The New York Times アメリカ代表。お金を払わないと月10記事までしか読めません.
- CNN Edition: International アメリカ代表2。すべての記事にコメントが付けられるようになっており、記事によっては数千もの一般人のコメントが並んでいます。
- BBC News イギリス代表。もっとも読みやすいです。
- ラジオ
- BBC Radio イギリス発国営ラジオ。全放送局がリアルタイムで聞ける上にpodcastも充実しています。音楽番組は著作権の関係か、イギリスからしかダウンロードできません。主にRadio1が若者向け音楽、Radio2がおっさん向け音楽、Radio3がクラシックとジャズ、Radio4がニュース・ドラマ・教養番組です。音質はトークには十分、音楽番組はやや物足りません。
- 新聞・ニュース
- フランス語
- 新聞
- Le Monde 最も有名と思われる新聞紙。意外と読みやすいです。トップニュースはフランス国内政治であることが多く、背景知識が必要と思われます。
- ラジオ
- Radio France なんと全番組がpodcastでダウンロードできる超太っ腹ラジオ。もちろん音楽番組もダウンロード可能。
- 新聞
一覧表示
六帖Webアプリ更新
一覧表示機能を追加した。PHPだけで作るのは苦しいね。$_POST[]に値を代入しておいて自ページ遷移で値を取り出す、というかなり無理のある作りになってしまった。PHPは静的テキストを吐き出す言語だから、動的な動きは苦手だ。今の仕様だとプルダウンメニューを選択した時点でページ移動することができない。これはJavaScriptを使うしかなさそうだ。本当はAjaxを使うのが一番スマートなんだろうなぁ。いずれリファクタリングして、全くページ遷移しないように書き換えてみよう。
デザインについては全く考慮なしのTABLEタグ直書きなので、大いに改良の余地がある。いま読んでいる本のCSSの内容に入ったところで、全体的なデザインを見直そう。
残りは統計機能を作れば、欲しかった機能を一通り作り終わることができる。デザインもできたら、あとはこのほぼ完全に自分用のプログラムを、他の人も使えるような仕様に拡張していきたい。