書籍レビュー:人体図がほしかった『図解 ホームマッサージ―すぐに使える部位別・症状別・セルフマッサージ』

★★★★☆

 

地味な本ですが当たりでした。マッサージの基礎と人体への効用、軽擦法(なでる、さする)・揉捏法(押す、もむ)といった指や手首の使い方を簡単に解説した後は、90か所ほどの大量のマッサージ方法が図解されています。

図は写真にマッサージ個所と力の入れ方と方向を書き加えたもので、直感的でわかりやすいです。ただ「尺側手根屈筋」「僧帽筋起始部」などの聞いたことのない筋肉の名称の解説がないのが残念です。用語解説はあるんだけれど言葉で解説されたってわからないよ!図を見ればマッサージ自体はできるので実用上は問題ないのですが、理論的にどうなっているのかがわからないのが気持ち悪いです。人体解剖図を別に仕入れるしかないですね。

 

 

 

参考書籍

ぜんぶわかる筋肉・関節の動きとしくみ事典―部位別・動作別にわかりやすくリアルに徹底解説

ぜんぶわかる筋肉・関節の動きとしくみ事典―部位別・動作別にわかりやすくリアルに徹底解説

 

 

カラー図解 筋肉のしくみ・はたらき事典

カラー図解 筋肉のしくみ・はたらき事典

 

 次はこれかな?


書籍レビュー: 実務寄りでバランスの取れた入門書『躁うつ病はここまでわかった 第2版』 編:加藤忠史

★★★★★

 

ここのところ仕事が詰まっていて時間が取れませんでしたが何とか読めました。

躁うつ病の簡単なイントロから薬物、治療法、体験記とQ&Aからなる躁うつ病の入門書です。編者の加藤先生が書いている「躁うつ病の原因はどこまでわかったか」「躁うつ病Q&A」は特に充実しており読みごたえがあります。

時間がないので印象に残った点だけ簡単に書いておきます。

・躁うつ病はうつ状態の方がきつい、一般的なうつ病と比べても症状は急性で自殺企図率も2倍ある。単極のうつ病と誤診されやすく、抗うつ薬を投与すると躁状態が過剰になって危ない。

・患者は母親の期待に応えようと「いい子」を演じていることが多い、母親は概して過干渉。

・加藤先生の説では、ミトコンドリアのDNA欠失(後天)によるカルシウム濃度のコントロール不全が原因なんじゃね?とのこと。2012年時点で、徐々に浸透してきている考え方らしい。

・加藤先生は年に4回以上の周期がある「ラピッドサイクリング」患者を診ていた経験から、我々の脳にはもともとうつ状態なら気分を上げる、躁状態なら気分を下げる神経の機能が脳に存在し、これが弱ると躁うつ病になるのでは、という仮説を立てている。納得できる。

・敷島カエルさんの闘病体験期では「気分の波がなくなることはないが、激しい波をさざ波にすることはできる」と述べていらっしゃる。さざ波、というのはいい表現だと思った。

・進化論的に見ると、季節性の躁うつ病は冬に長く寝て過ごすことができ、春には躁になって食料を確保できるという点で病気のない人よりも適応したのではないか、という面白い考え方もある。

 

以上です。今後はもっとたくさん本を読んでいこうと思います

 


書籍レビュー: わかりあえてない『一緒にいてもひとり―アスペルガーの結婚がうまくいくために』 著:カトリン・ベントリー

★★☆☆☆

 

タイトルに惹かれました。

オーストラリアに旅行中だったスイス人の著者カトリンとオーストラリア人のギャビンが出会い数日で恋に落ち、結婚したところから物語が始まります。

著者の夫ギャビンは天才型のスペクトラム星人です。会計の仕事も投資も超出来るし、テニスも上手い。ジョークのセンスもある。そしてカッコいい。しかし結婚式でジョークのつもりでディープキスをしたり、大好きなゴルフのことをいつまでもしゃべり続けたり、子供が病気になるといつもと違うパターンだからパニックになったり、と振幅の非常に大きな人物です。

ギャビンは天才型ですから自信に満ちており、カトリンの言うことに全く妥協しません。口論があれば自分は絶対に悪くないと言い張ります。疲れたカトリンは故郷のスイスに帰ろうと一時は決心しますが、紆余曲折あってギャビンがアスペルガーと診断され、なあんだじゃあしょうがないわね、と納得してまた元に戻る、というのが大筋の話です。訳が悪いのか、本文がもともとひどいのか、論旨が分かりにくく読み進めるのが困難でした。

 

本全体から2人は全然分かりあえてないんだなぁと感じました。

最初の息子マークが生まれたときの描写です。

ギャビンはマークの小さな手や足で遊び、ついには空中に少し投げ始めました。(中略)彼は、腕の中の赤ん坊がただの遊び友だちではなく、感情や考えをもった小さな人間だとは思わなかったのです。その子が将来自分を見上げて、援助とリーダーシップを求めてくるだろう、父親に自分を理解してほしい、友達になってほしいと言ってくるだろうとは思っていなかったのです。(P80)

これひどくないですか?

ギャビンは子供をモノ扱いしたって断言してますよ?

本文を読めばギャビンは子供をとても愛していたことがわかりますし、つい嬉しくなって赤ん坊が身体的に弱い存在だって忘れちゃっただけじゃないですか?もちろん危ないから止めるべきですが。

次のページにも首をかしげました。

ギャビンに心の理論がないことを示す面白い出来事がありました。出産から5日後、私は数時間の外出を許されたので、ギャビンに服を持ってきてほしいと頼みました。そうすればアイスクリームショップに行けますから。彼はサイズ8の超ピッタリのジーンズとミッキーマウスのTシャツを持ってきました。妊娠中あまり体重は増えませんでしたが、このジーンズがはけるとは思えませんでした。(P81)

え?

それ心の理論関係なくないですか?

いつもサイズ8のものをはいてるから、やった!いつものサイズあったよよかった!っていう気持ちで持ってきてくれたのでは?

 

心の理論とはこういう奴です

本書、「ギャビンには心の理論がないから~」という記述が散発します。著者さんは、心の理論=思いやりの心って短絡して考えているようですし、しかもギャビンに他人を思いやる気持ちがまるでないような記述がたくさんあります。分かってくれなくて当然、だから「一緒にいてもひとり」というわけです。第16章のタイトル「身体はあるけど心はない」という題が心なさをひきたてています。

これは間違いです。

心はあります。表現することが難しいのです。

ないって言いきってほしくありません。

すごく悲しいです。

書いているうちに腹が立ってきたので星をもう一つ下げました。

「ASの人は違う方法で愛情を表現する」など理解を示す記述もあるのですが、それもギャビンに定型と同じ方法を取らせて解決するなど、ストレス負荷の高い方法を取らせているのでなんだかなぁ。

 

わたしの結婚は一体なにがいけなかったのか、どうすればよかったのか、何らかの示唆が得られれば良いと思いましたが、むしろ定型の人と理解し合うことが余計に難しいと思わされました。

わたしはパニックになるといわゆる自閉的行動をします。言葉が明瞭に出なくなったり、頭をふるふるしたり、目の色が乾いたり自分でも気づいていない症状がでるそうです。

この行動は「怖い」という印象を抱かせるそうです。

理解できない。怖い。だからやめてちょうだい。子どもも真似するでしょ。あんなふうになってはいけないよ。

こんな気持ちが相手の根本にあったら分かりあうなんて不可能です。

一体どうすればよかったのか、まったくわからなくなりました。残念です。

 


書籍レビュー: よくわからなかった『よくわかるパニック障害・PTSD』 著:貝谷久宣

★★☆☆☆

 

恥ずかしながらほとんど知識がないので入門書っぽいものをセレクトしました。

パニック障害についてはこれといった原因は分かっていません。人間が恐怖や不安から回避するための機能の誤作動と考えられています。まだ仮説の段階です。動悸・息切れ、過呼吸、目まい、離人症状、緊張、脱力などが主な症状です。厄介なのはパニック反応自体が恐怖や不安を引き起こすために、その反応の回避のためにパニック反応が起こり、またその反応の回避のためにパニック反応が起こり、、と無限に連鎖していって最終的には動けなくなってしまうことです。

PTSDはいわゆる「トラウマ」体験による症状が1か月以上続いた場合と定義されており、診断基準も明確です。フラッシュバック(現在のように再体験)、回避・麻痺(関連する事柄を避ける、無反応)、覚醒亢進(眠れない、神経過敏など)が主な症状です。

いずれもうつ症状を伴うためSSRI(パキシルとか)が有効です。知りませんでした。薬の種類と診断基準については本の厚さの割に非常に詳しいです。逆に言うとそれ以外の情報量が不足しています。薬のことは知ってるし診断基準を知ったって素人判断じゃダメなんだから書いたってしょうがないっつーか。

たとえば規則正しい生活リズムが大事とか3食食べようねとか入浴しろ運動しろアルコール飲むなとか様々な指示がありますがそんなん誰でもわかってるしできたら苦労しないわボケー!家族の協力と支えが不可欠っつたって家族が当てにできない人間はどうするんじゃー!

あと圧倒的に少ないのは実際の患者の声!ちょろんと8P分しかなくしかも要所要所ぼかしてあって全然参考にならねー!

やっぱり入門本はだめだと思いました。通り一遍の知識は手に入りますがそんなんじゃしょうがないんだよな。

あとこういう本って必ず前向きになろうぜって書いてあるんだけど前向きにならざるを得ないんだよね後向きになった瞬間にマイナススパイラルに入ることが分かってるんだから。

 

関連書籍

まあ順当にここらへんがいいんでしょうね。

不安障害の認知行動療法〈1〉パニック障害と広場恐怖―患者さん向けマニュアル

不安障害の認知行動療法〈1〉パニック障害と広場恐怖―患者さん向けマニュアル

  • 作者: ギャビンアンドリュース,ロッコクリーノ,キャロラインハント,アンドリューペイジ,Gavin Andrews,Andrew Page,Rocco Crino,Lisa Lampe,Mark Creamer,Caroline Hunt,古川壽亮,リサランプ,マーククリーマー
  • 出版社/メーカー: 星和書店
  • 発売日: 2003/04/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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不安障害の認知行動療法〈2〉社会恐怖―患者さん向けマニュアル

不安障害の認知行動療法〈2〉社会恐怖―患者さん向けマニュアル

  • 作者: ギャビンアンドリュース,ロッコクリーノ,リサランプ,キャロラインハント,アンドリューペイジ,Gavin Andrews,Andrew Page,Rocco Crino,Lisa Lampe,Mark Creamer,Caroline Hunt,古川壽亮,マーククリーマー
  • 出版社/メーカー: 星和書店
  • 発売日: 2004/01
  • メディア: 単行本
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不安障害の認知行動療法〈3〉強迫性障害とPTSD

不安障害の認知行動療法〈3〉強迫性障害とPTSD

  • 作者: ギャビンアンドリュース,ロッコクリーノ,リサランプ,キャロラインハント,Gavin Andrews,Rocco Crino,Lisa Lampe,Mark Creamer,Caroline Hunt,古川壽亮,マーククリーマー
  • 出版社/メーカー: 星和書店
  • 発売日: 2005/04
  • メディア: 単行本
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PTSDの臨床研究―理論と実践

PTSDの臨床研究―理論と実践

 

 

洋書で一番人気のあるやつ

The Body Keeps the Score: Brain, Mind, and Body in the Healing of Trauma

The Body Keeps the Score: Brain, Mind, and Body in the Healing of Trauma

 

 

 カズシゲ

乗るのが怖い 私のパニック障害克服法 (幻冬舎新書)

乗るのが怖い 私のパニック障害克服法 (幻冬舎新書)

 

 

 マインドフルネスは自分も実践してみたい

マインドフルネス

マインドフルネス

 

 

 森田療法

森田療法 (講談社現代新書)

森田療法 (講談社現代新書)

 

 

うそつけ

パニック障害、うつ病は腸のバイ菌が原因―マンガと図解でやさしくわかる

パニック障害、うつ病は腸のバイ菌が原因―マンガと図解でやさしくわかる

 

 


書籍レビュー: たぶん当事者専用『無限振子 精神科医となった自閉症者の声無き叫び』 著: Lobin H.

★★★★★( ˘•ω•˘ )

 

表紙買いです。この表紙すごく気になりました。

この本には呼ばれていたのだと思います。自閉症関連の本では現時点で最強です。

 

著者のLobinさんはカナー型自閉症かつ高機能、なんと精神科医です。プライバシー保護のため仮名にされているのが実に残念ですが仕方ないです。表紙イラストもLobinさんによるもののようです。ああやっぱりな。

背表紙も目を突き刺します

Photo_2

無限振子: 続・織田真理的生活

 

中身は著者の半生記とも呼べるもので私なんかよりよっぽど苦しい人生を送っているわけですが、一番心を打ったのは本文の文体から感じられる雰囲気全部です。私の文章とそっくりなのです。特徴的な分かち書きを多用する、話が飛ぶし指示代名詞がどこから来たのかわからなくなるし、自分の中の固定観念っぽいものを他の人間もまるで分かっているかのような口調で書くし、とにかくユーザーに優しくないのです。終盤にサポーターの先生2名(常識人)の解説があるのでこれを読むと彼女の文章が一層引き立ちます。

人に対する”love”という感情は、私の中には存在しません。物は愛します。物には簡単に”love”を抱きます。でも人には、せいぜい”like”までです。その男子にも、ただその目立っているカリスマ性の様なものに惹かれ、例の通り、私はその人を真似しようとしました。(P26)

分かりますかこの違和感?文面からは分かりづらいけどなんとなく感じる普通の文章とのずれ。全く言語化できなくて申し訳ありませんが何か違うんです。

なお本全体を読んだ感じだと、彼女のなかにloveは存在しています。特にセラピストの坂本先生やP69に出てくる「同じ世界に居る」人に向けられた気持ちはどう考えてもloveでした。ただ表出方法が普通の人と違うだけです。そう考えると一般的な言語であるloveという言葉に当てはめるのは適当ではないかもしれません。同様の理由でlikeも適当ではありません。

内容の詳細については直接読んでいただきたいので書きません。手記の内容は超ブログといったような感じで精神力を絞って泣いて泣きながら書いたことが推測されるような大作です。P80-81の障害者センター見学の様子は感動的でした。

 もう1点だけすごく気になったところを引用します。

わたしが最も印象に残っているものは「あなたは自閉症とはどういうものだと考えていますか?」という質問です。私は暫く考えて、「自分の事も他人の事も解らない」と答えました。咄嗟に答えた事ですが、今も正にこれがASDの本質だと、私は思っています。

わたしは未だに何故家を出たのかわかりません。もう3か月も経ちましたが総括に至っていません。人に説明できたことがありません。言いたくなくて言ってないのではないのです能力的に言えないのです。置いて行かれたこどもにとっちゃひどい話ですが理由もわからずとにかく出ました。

自分も他人も解らない。これが本質であることには疑いが全くありません。なんでみんな「~~~だからさ!!!!」って明確に理由説明できるん?そして理由を他人にも求めるん?

まともに解説できなくてごめんなさい

 

 

(追記)参考書籍

 Lobinさんは「仮面」を使って生きていたと告白しています。他人にとって理解されないであろう自分を覆い隠し、生きていく上で必須の社会性を自動化させるためのツールです。「仮面」の元ネタはこれです

自閉症だったわたしへ (新潮文庫)

自閉症だったわたしへ (新潮文庫)

 

わたしも身に覚えがあり過ぎるのでこれも読んでみないといけません。

 

Lobinさんが好きだったというねこぢるの作品です。前から思っていましたがこれは自閉症と親和性の高い作品です。うちにもありましたがこどもに良くないという理由で廃棄しました。もう一度読みたいです。

ねこぢる大全 上

ねこぢる大全 上

 
ぢるぢる日記

ぢるぢる日記

 

なぜよくないかというとねこぢるは首をつって自殺しました。夫の手記です

自殺されちゃった僕

自殺されちゃった僕

 

 

 


書籍レビュー: 10回読めば金融脳 『国際金融入門』 著:岩田規久男

★★★★☆

黒字主体から赤字主体へお金を融通するという金融の超基本からはじまり、円高・ドル安の意味や固定相場制・変動相場制の意義に20世紀以降の簡潔な金融史までを含んだ超高密度な国際金融の基本書です。

経済学を学んだことのある人からしたら神レベルのまとめ本だと思います。ただ私のような経済のドシロウトが読むには骨が折れました。もっと図をたくさん出してほしい。ほとんどの説明を言葉で済ませているために、頭の中で「これはドル高だから円安で~」とか「輸入障壁が下がる→輸入増→国内産業の需要減→生産減→失業増」みたいな変換を毎回していかないといけないので、とても追いつきませんでした。

最初の1冊としては不向きですが、日ごろFXなどで国際金融に親しんでいる人からすれば、知識を確実にするためにふさわしい1冊と言えるでしょう。そうじゃない人は繰り返し読みましょう。何度も読めばきっと金融脳になれます。

 

一つわかったことは為替といえども人々の期待によってオーバーシュートすることは株や先物と全く変わらないということであり、為替リスク・プレミアムなるものも存在します。ちょっとした逸脱は中長期的にファンダメンタルズに吸収されてしまいます。

そう考えるとレバをかけて借金することが必須であるFXは長期投資を前提としない無理ゲーということもわかりました。

内容をまともに解説できない時点で私の理解が追いついてないことがよく分かりましたので他の本も読みます。

 

 

 姉妹本はこちらです

 

 

 次はレベルを落としてこれを読んでみようと思います

はじめて学ぶ国際金融論 (有斐閣ストゥディア)

はじめて学ぶ国際金融論 (有斐閣ストゥディア)

 

 


書籍レビュー: 寛容を貫いたカエサル『ローマ人の物語〈12〉ユリウス・カエサル―ルビコン以後(中)』 著:塩野七生

★★★★★

 

紀元前49~44年が舞台です。宿敵であり盟友でもあったポンペイウスを打ち破ったカエサルが、ポンペイウスの残党と戦ったりローマ内戦の延長戦を戦った後に国内の大改革を行うというのがこの巻の主な内容です。

来た、見た、勝った

このセリフ時々見るんですが、一体何なのか?

ローマ内戦の終盤戦、小アジア(現在のトルコ)を占領したポントス王ファルケナスに対して、カエサルはゼラという土地で対決します。

この戦闘、なんと4時間でカタがついてしまいました。カエサルが元老院に戦闘の報告をする際の書き出しが「来た、見た、勝った」だそうです。ラテン語では「VENI, VIDI, VICI」。簡潔極まる美しい文体ですね。楽勝勝ちを表現したいときにぜひ使ってください。

 

紀元前の武士道精神

ポンペイウス側についていた小カトーという人物がいます。彼はカエサルに追い詰められたとき自害しますが、この自害の様子が実に凄惨なのです。

小カトーは、短剣を取って腹部を突き刺した。……だが、突き刺した箇所が適切でなかったのか、すぐには死ねなかった。……駆けつけた医者は、苦しむ小カトーの傷口を縫い合わせようとした。だが、その手を激しく払いのけた小カトーは、自分の手で自分の内臓をつかみ出し、それでようやく死ぬことができた。49歳であった。

カエサルは寛容が徹底しており、ポンペイウス側についた人間を一切弾劾しませんし自由も補償します。それでも小カトーは自死を選びます。誰もが平等という建前の共和制ローマでは「他のローマ人に自分を許してもらう」ことは「許すことのできる特権を持つローマ人が存在する」ことになるため、あってはならないことだったのです。許されるくらいなら死を選ぶ。そういう意味では小カトーを平等主義を貫いた論理的に正しい、清い人物とみることもできます。キケロなんかは称賛しています。

しかし我々後世の第三者から見るとただのアホです死ぬなよバカ。第二次大戦後に自害した日本軍人と思考体系が変わりません。カエサルは紀元前という同時代にいながら、我々と同じ視点を持つことのできた超人ですね。

このエピソードを見ても、政治にかぎらず全ての思想は、所詮はその人のライフスタイルの反映に過ぎないのかと思ったりする。(P85)

はい。そうです。どんな思想でも絶対的な尺度なんて存在しませんので。思想は個人です。

建造物まで寛容に

改革については共和制を事実上終わらせ、カエサル自身に権力を集中させたことに特徴がありますが、他にも365日で11分15秒しかずれない当時としては正確すぎるユリウス暦を制定したり、当時流行っていた巻物を裁断して普通の本にしようぜ!と言ったり面白いものばかりなのですが、一番驚愕したのはローマの城壁を破壊させたということです。首都が城壁も必要ないほどに平和であるのがローマの目指す道だ、という思想をもって破壊したそうです。どこまで寛容なの!

なお、カエサルが多く作った建造物をつい最近破壊したアホがいます。元祖ファシストのムッソリーニちゃんです。

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軍隊のパレードをするために「皇帝たちのフォールムの通り」を作ったんだと!これのせいで並みいる遺跡群はいまやアスファルトの中に埋まってしまったそうです。

 

相手のところまで降りるな

カエサルが超然としている理由はもう一つ述べられていました。

憤怒とか復讐とかは、相手を自分と同等視するがゆえに生ずる想いであり成しうる行為なのである。カエサルが生涯これに無縁であったのは、倫理道徳に反するからという理由ではまったくなく、自らの優越性に確信を持っていたからである。優れている自分が、なぜ、そうでない他者のところまで降りてきて、彼らと同じように怒りに駆られたり、彼らと同じように復讐の念を燃やしたりしなければならないのか。(P34-35)

ふつうは、優越性を持っている人間は他者が言うことについて「なぜお前ごときに言われなきゃいかんのや」と思って怒りがより増幅します。そんな人間を何人も見てきました。でも怒りが増幅するのって、不安の裏返しなんですね。本当に優越を感じていたら不安になるわけないですものね。優越性を持つことがいいかどうかはもとより。

 

さて前巻でも出てきた次の言葉ですが

わたしが自由にした人々が再びわたしに剣を向けることになるとしても、そのようなことには心をわずらわせたくない。何ものにもましてわたしが自分自身に課しているのは、自らの考えに忠実に生きることである。だから、他の人々も、そうあって当然と思っている。

他の人々はあなたのように高潔ではありませんので、本書のラストで自由にした人々に剣を向けられ、カエサルは突然死にます。紀元前44年3月15日のことです。ここで本書は終わります。

次巻は3月15日の出来事から綴られる予定です。

 

 

参考書籍

塩野さんがカエサル好きすぎるためにかなりdisられているキケロさんですが、世界一級品の著述家ですので読んでおきたいです。

キケロー弁論集 (岩波文庫)

キケロー弁論集 (岩波文庫)

 

 

中務先生の訳もある!これは読まねば!

友情について (岩波文庫)

友情について (岩波文庫)

 
老年について (岩波文庫)

老年について (岩波文庫)

 

 

中務先生はここで紹介しました

 


書籍レビュー:実体部分にくわしいネットワーク書『ネットワークエンジニアの教科書』 著:シスコシステムズ合同会社テクニカルアシスタンスセンター

★★★★☆

 

自分がネットワークの最新技術に疎いためネットワーク関連のニュースを読んでもどうも実感がわかないことと、さくらインターネットなどデータセンターやクラウドを取り扱う会社が中で何やってるのか興味があったので読みました。

広く浅く

「意外と幅広いネットワークエンジニアの業務と必須スキルを網羅!」という謳い文句通り、インターネットプロトコルの基本であるTCP/IPからイーサネット、ルーティングプロトコル、スイッチ・ルータ、セキュリティに無線LAN、データセンターや実際の保守作業までめちゃんこ幅広い分野について解説があります。

幅広すぎて項目ごとの解説が通り一遍になってしまっている欠点はありますが、あまり詳しすぎても混乱するだけなので仕方ないと割り切ることが必要です。

電波の解説が面白い

本書はシスコの中の人たちが書いてることもあって、論理面よりも物理面の解説が優れていると感じました。

例えば6章の無線LANについての説明では、まず「『波』としての電波の2つの性質」というセクションから始まり、図を多用して波の解説がされています。電波は電磁波だから回折する、ビル陰は日向より暗いけど真っ暗じゃないっしょ?あれは電磁波が回折しているからだよ。電波もこういう場所では回り込んで存在してるんだよ、という解説を読んでなるほど!そうか!と感心しました。

他にも電波はあちこち飛んでるから反射したり回折したりして干渉しあい、打ち消し合って受信しにくくなることがある、でもその干渉を工夫して強め合うようにしてやれば感度を2倍にすることができるんだぜ!という解説も目からうろこでした。

トラブルシューティング対応は頭が痛くなる

もうひとつ気合が入っているのは、トラブルシューティングについてです。テクニカルアシスタンスセンターというのは障害対応の部門なので、日常どのように障害対応をしているのか、についてなんと1章が割かれています。

例えばクライアントが「インターネットに接続できない!」と文句を言ってきた場合、考えられるのは次のような場合があるそうです。

・インターネット側に異常がある

・ルータがPPPoEのセッションを確立できていない

・PCがルータからIPアドレスを確立できていない

・PCがルータからDNSサーバーのIPアドレスを取得できていない

・NATが機能してない

・ルータがトラフィックを転送できていない(ルータが処理過剰)

・ブラウザの設定が間違っている

これらのどれに該当するのか原因を切り分け、「問題を正確に把握する」ことが第一に要求されます。私が日頃行っているデバッグとやっていることは本質的に変わりませんね。問題がなんだか分からなかったのでとりあえずルータを再起動したら事態が悪化し問題が複雑になった、などの例も書かれており頭が痛くなります。

現場で学べ

解説が用語を並べるだけだったり表面をなぞるだけの箇所も多く、本書ではエンジニアに必要不可欠な知識を学ぶためには不十分です。「知ってるだけでは役に立たん。実地で苦労して学ぶのが近道」と身もフタもない記述もあります。でも実際その通りだと思います。現地でどんな面倒なことが起こるかなんて1冊の本に書ききれるものではありません。これはネットワークエンジニア、プログラマー、など土木的な性格の強いIT業種全般に言えることなのではないかと思います。いやもっと広げて、どんな職業にでも言えることではないでしょうか。

 

 

関連書籍

昔読みました。インターネットの仕組みだけ知りたいのならこっちの方が詳しいです

マスタリングTCP/IP 入門編 第5版

マスタリングTCP/IP 入門編 第5版

  • 作者: 竹下隆史,村山公保,荒井透,苅田幸雄
  • 出版社/メーカー: オーム社
  • 発売日: 2012/02/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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セキュリティならこれがよさそうです

おうちで学べるセキュリティのきほん

おうちで学べるセキュリティのきほん

 

 

本書とは関係ありませんが今日本屋でみてよさそうな本でした

コンピューター&テクノロジー解体新書 ビジュアル版

コンピューター&テクノロジー解体新書 ビジュアル版

 

 

 


書籍レビュー: 必携ビジネス書カタログ『アメリカCEOのベストビジネス書100』 著:ジャック・コヴァート、トッド・サッターステン

★★★★★

 

私は経営者ではありませんがビジネスを外側から眺めるのが好きです。ビジネスには必ず人間の行動が関わっていて、ビックリするような発想でカネを動かしているからです。株に興味を持ってから企業の決算書や資料を見るのが楽しくなりました。

また、他人のおすすめするモノを教えてもらうのも大好きです。自分で探すことのできる能力には限界がありますし、自分を超えた存在である他人の人生を凝縮して選ばれたものには必ず価値があるからです。

好きなことが2つ合体したこの本、手に取るしかありませんでした。

本書はアメリカのビジネス書を紹介する会社「800-CEO-READ」という会社の代表が選択した珠玉の100冊の紹介です。

1冊につき関連書籍を3-5冊紹介しているので実質紹介されている本は300以上あります。もう読みたい本ばっかりなのですが、全部紹介していくとキリがないのでいくつかに絞ります。

 

ビジネスマンに贈る最後の言葉

ビジネスマンに贈る最後の言葉

  • 作者: ユージーン・オケリー,有賀裕子
  • 出版社/メーカー: アスペクト
  • 発売日: 2006/09/28
  • メディア: 単行本
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まずこれです。

あなたは余命三か月半と宣告されたらどのように行きたいでしょうか。本書には末期の脳腫瘍と診断された著者オケリーが、この世を去るまでの三か月半が詳細に語られています。会計事務所のCEOであるオケリーは会計士としての修正に従い、やるべきことをリスト化し、三か月半を極めて計画的に過ごしたそうです。

1 仕事を辞める。

2 可能な治療計画を選択する。

3 残された時間を人生最高のものとし、私の状態から大きな影響を受ける人たちにとっても、できる限り充実した時間を過ごしてもらう。

次に、残された日々に実行すべき事柄をリストアップした。「法的、経済的問題を整理する、人間関係を″解き放つ”、シンプルにする、今この瞬間を生きる、素晴らしい時間を、”完璧な時間”を想像する(また受け入れる)、次段階への移行に着手する、葬儀の準備をする」(P80-81)

私もいつか死にますが最後まで計画性を持って死んでいきたいものです。

 

影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか

影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか

 

社会心理学者のロバート・チャルディーニによる、主に説得心理学を主題とした本です。説得とは、私たちの「心理的近道」を利用した技術です。人間は全ての意思決定を意識的に行っているわけではなく(そんなことをしたら時間がかかって死ぬ)、行動の大部分は生得的に自動化されています。例えば贈り物を受け取ったら、お返しをしなければいけないという思いに駆られるということなどが例として挙げられています。

自動化のメカニズムを端的に表した言葉として『返報性』『コミットメントと一貫性』『社会的証明』『行為』『権威』『希少性』があげられています。『返報性』は先ほどの贈り物の話ですね。

『コミットメントと一貫性』はいったん自分が見解を表明したら翻すことが難しい、ということを利用したものです。

・まず署名をさせてそこから大きな支援行為につなげる

・目標を書き出して他人に話し後戻りできなくして好結果を得る(時々わたしもやります)

という例がありました。本書は自分が不合理に説得されないためにも重要な本だと思われます。

 

ちなみに本書の訳者は土井英司さんといい、毎日3冊のビジネス書を読んで紹介しまくっている方だそうです。

 

私が受験生だった頃に流行っていたひどい英単語帳『もえたん』の仕掛人だったそうです。

もえたん[新装版]

もえたん[新装版]

 

 わたしゃ買ってません

 

 

 

他に面白そうと思った本を並べておきます。27冊も貼ってしまいました。後で私が使うためのリスト代わりです。たくさんあります。

 

IBMの再建

巨象も踊る

巨象も踊る

  • 作者: ルイス・V・ガースナー,山岡洋一,高遠裕子
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
  • 発売日: 2002/12/02
  • メディア: 単行本
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差別化戦略

コア・コンピタンス経営―未来への競争戦略 (日経ビジネス人文庫)

コア・コンピタンス経営―未来への競争戦略 (日経ビジネス人文庫)

  • 作者: ゲイリーハメル,Gary Hamel,C.K.プラハラード,C.K. Prahalad,一條和生
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
  • 発売日: 2001/01
  • メディア: 文庫
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ポジショニング

ポジショニング戦略[新版]

ポジショニング戦略[新版]

  • 作者: アル・ライズ,ジャック・トラウト,フィリップ・コトラー(序文),川上純子
  • 出版社/メーカー: 海と月社
  • 発売日: 2008/04/14
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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サービスを売るには

逆転のサービス発想法―見えない商品を売るマーケティング

逆転のサービス発想法―見えない商品を売るマーケティング

  • 作者: ハリーベックウィス,Harry Beckwith,酒井泰介
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 1998/12
  • メディア: 単行本
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差別化

ザグを探せ! 最強のブランドをつくるために

ザグを探せ! 最強のブランドをつくるために

  • 作者: マーティ・ニューマイヤー,Marty Neumeier,千葉敏生
  • 出版社/メーカー: 実務教育出版
  • 発売日: 2009/09/17
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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営業

販売成約120の秘訣

販売成約120の秘訣

 

 

店のものの配置

なぜこの店で買ってしまうのか ショッピングの科学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

なぜこの店で買ってしまうのか ショッピングの科学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

 

 

経験を創造する

[新訳]経験経済

[新訳]経験経済

  • 作者: B・J・パインII,J・H・ギルモア,岡本慶一,小高尚子
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2005/08/05
  • メディア: 単行本
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口コミ(SNSに応用できそう)

「紫の牛」を売れ!

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ドラッカー

チェンジ・リーダーの条件―みずから変化をつくりだせ! (はじめて読むドラッカー (マネジメント編))

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ムダの排除

トヨタ生産方式―脱規模の経営をめざして

トヨタ生産方式―脱規模の経営をめざして

 

 

会議(私のような話下手にとっては、会話に応用可能だろう)

6つの帽子思考法 ――視点を変えると会議も変わる (フェニックスシリーズ)

6つの帽子思考法 ――視点を変えると会議も変わる (フェニックスシリーズ)

  • 作者: エドワードデボノ,川本英明
  • 出版社/メーカー: パンローリング
  • 発売日: 2015/12/12
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石油王ロックフェラー

タイタン 上

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ワシントン・ポストを30年率いたひと

キャサリン・グラハム わが人生

キャサリン・グラハム わが人生

  • 作者: キャサリングラハム,Katharine Graham,小野善邦
  • 出版社/メーカー: ティビーエスブリタニカ
  • 発売日: 1997/09
  • メディア: 単行本
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ウォルマート(日本ならイオンとヨーカドーを足した感じ?)

私のウォルマート商法 すべて小さく考えよ (講談社+α文庫)

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ヴァージングループ

ヴァージン―僕は世界を変えていく

ヴァージン―僕は世界を変えていく

  • 作者: リチャードブランソン,植山周一郎
  • 出版社/メーカー: 阪急コミュニケーションズ
  • 発売日: 2003/04/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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マーケティング

実践的ゲリラマーケティング―小企業のための成功する広告戦術

実践的ゲリラマーケティング―小企業のための成功する広告戦術

  • 作者: ジェイ・C.レビンソン,Jay Conard Levinson,竹村健一
  • 出版社/メーカー: 東急エージェンシー
  • 発売日: 1998/07
  • メディア: 単行本
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 マクドナルド

マクドナルド―わが豊饒の人材

マクドナルド―わが豊饒の人材

 

 

営業その2

いまだ目標に達せず―あるゼロックス・マネジャーの12ヵ月

いまだ目標に達せず―あるゼロックス・マネジャーの12ヵ月

 

 

 LTCM(近いうちに読みたい)

LTCM伝説―怪物ヘッジファンドの栄光と挫折

LTCM伝説―怪物ヘッジファンドの栄光と挫折

  • 作者: ニコラスダンバー,Nicholas Dunbar,寺沢芳男,グローバルサイバーインベストメント
  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2001/02
  • メディア: 単行本
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貧乏球団の再建

マネー・ボール〔完全版〕 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

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発想

クリエイティブな習慣―右脳を鍛える32のエクササイズ

クリエイティブな習慣―右脳を鍛える32のエクササイズ

 

 

発想2

チャンスを広げる思考トレーニング

チャンスを広げる思考トレーニング

  • 作者: ロザモンド・ストーンザンダー,ベンジャミンザンダー,Rosamund Stone Zander,Benjamin Zander,田中志ほり
  • 出版社/メーカー: 日経BP社
  • 発売日: 2002/07/13
  • メディア: 単行本
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複雑さとコントロール、この本のレビュー自体複雑でコントロールできそうにない

「複雑系」を超えて―システムを永久進化させる9つの法則

「複雑系」を超えて―システムを永久進化させる9つの法則

  • 作者: ケヴィンケリー,服部桂,Kevin Kelly,福岡洋一,横山亮
  • 出版社/メーカー: アスキー
  • 発売日: 1999/01
  • メディア: 単行本
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集団と問題解決

「みんなの意見」は案外正しい (角川文庫)

「みんなの意見」は案外正しい (角川文庫)

  • 作者: ジェームズ・スロウィッキー,小高尚子
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2009/11/25
  • メディア: 文庫
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人に印象付けるためには

アイデアのちから

アイデアのちから

 

 

マーケットと判断

投資の科学 あなたが知らないマーケットの不思議な振る舞い

投資の科学 あなたが知らないマーケットの不思議な振る舞い

  • 作者: マイケル・J・モーブッシン,川口有一郎,早稲田大学大学院応用ファイナンス研究会
  • 出版社/メーカー: 日経BP社
  • 発売日: 2007/02/22
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 外伝1 映画

マネー・ゲーム 株価大暴落 [DVD]

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外伝2 古典

新訂 孫子 (岩波文庫)

新訂 孫子 (岩波文庫)

 

 

ちなみにこの本も取り上げられていました

 


書籍レビュー: 『照準を持たない暴力性の発動』 著:はしごたん

※記事が一度壊れたので、URLが変わっています

 

★★★★★

 

去年から心待ちにしていたはしごたんの電子書籍が出版されました。

 

私が彼女のブログを読んだのはこの記事が初めてでした。

私の知らない人がいる。文面から圧倒されるエネルギーに押され、2015年10月から11月頭くらいまでかけて過去ログをほぼ全部読みました。

私は家を出る決心をしました。

経過を意図的に端折っているので何を言っているか分からないと思いますが、それくらい力のある文章でした。

本書の内容のレビューについてはタイトルで検索したら大量に引っかかったので、そちらを読んでいただいた方が良いかと思います。




内容については私は語るほどの筆力を持ち合わせておりません、一言だけ感想を述べるならば、たぶん今後これほど腹の底が締め付けられるような経験はできないだろうなと感じました。

うまく言えないのですが、その、本出してくれてありがとうございます。