書籍レビュー: 10回読めば金融脳 『国際金融入門』 著:岩田規久男

★★★★☆

黒字主体から赤字主体へお金を融通するという金融の超基本からはじまり、円高・ドル安の意味や固定相場制・変動相場制の意義に20世紀以降の簡潔な金融史までを含んだ超高密度な国際金融の基本書です。

経済学を学んだことのある人からしたら神レベルのまとめ本だと思います。ただ私のような経済のドシロウトが読むには骨が折れました。もっと図をたくさん出してほしい。ほとんどの説明を言葉で済ませているために、頭の中で「これはドル高だから円安で~」とか「輸入障壁が下がる→輸入増→国内産業の需要減→生産減→失業増」みたいな変換を毎回していかないといけないので、とても追いつきませんでした。

最初の1冊としては不向きですが、日ごろFXなどで国際金融に親しんでいる人からすれば、知識を確実にするためにふさわしい1冊と言えるでしょう。そうじゃない人は繰り返し読みましょう。何度も読めばきっと金融脳になれます。

 

一つわかったことは為替といえども人々の期待によってオーバーシュートすることは株や先物と全く変わらないということであり、為替リスク・プレミアムなるものも存在します。ちょっとした逸脱は中長期的にファンダメンタルズに吸収されてしまいます。

そう考えるとレバをかけて借金することが必須であるFXは長期投資を前提としない無理ゲーということもわかりました。

内容をまともに解説できない時点で私の理解が追いついてないことがよく分かりましたので他の本も読みます。

 

 

 姉妹本はこちらです

 

 

 次はレベルを落としてこれを読んでみようと思います

はじめて学ぶ国際金融論 (有斐閣ストゥディア)

はじめて学ぶ国際金融論 (有斐閣ストゥディア)

 

 


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