雑感:コラボス、BS11、ペパボ、Eギャランティなど

以前から気になっていた3908コラボス。クラウドサービスを使ったコールセンター事業ということで、地味で手堅く今後5年くらいは成長が見込めそうな企業なので注目していた。IPO上場時は異様な高値で全く手が出なかったが、とうとう半額まで下がってくれたので今日の朝成買いして1日放っておいたらストップ高になっていた。

BS11(意味なし下げ)、エスクリ(来期投資拡大赤字下げ)、毎日コムネット(権利落ち下げ)と暴落を続けた株たちのせいで年初来14%→4%くらいまで落ち込んでしまったポートフォリオにわずかながらの油を注入してくれたものの、この上がり方には材料が全くない。どうやら他のIPO銘柄からの乗り換え買いらしい。そういう企業と関係のない高値はやめてほしい。この後また一気に下がる可能性が高すぎる。発行済み株式数が少ない株はちょっとした資金で浮動し過ぎる。怖い。

そういえばもう一つ注目していたGMOペパボもいつのまにか上下動の激しい投機株になってしまっていた。さみしい。一時は8800円(分割前の17600円)というとんでもない高値を付けていた。将来的な利益はまだ不確かだが、いまの6820円も過熱気味にしか見えない。ガーラのように未来が見えずふわふわしている株は怖い。

BS11で無現ナンピン貧乏になっていたところ、フィスコのレポートのおかげでやっと上昇トレンドに乗れた。このまま上がってくれると嬉しい。業績が悪化する要素はオリンピックあたりまでは見当たらないので、数年は持ち続けるつもり。

過熱感があるEギャランティを売ったら今日見事に下がった。また買ってみようかと思わせられる。ここも数年スパンで見れば、下がる要素は全くない。


噴火買い

本日10時ごろ口永良部島が噴火したらいろんな銘柄に山ができてしまった。

 

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7963 興研 防塵防毒マスク

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7980 重松製作所 防塵防毒マスク

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2303 ドーン 緊急通報システム

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6709 明星電気 火山観測装置

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9233 アジア航測 火山砂防計画

 

どうかしてるよ市場。どの銘柄も同じ形になっているところがすごい。先日の地震売りもそうだったけれど、不謹慎という観念が無い人間が儲かるのが資本主義なのね。


FPGのモデルは古典的

レバレッジド・リースとは、次の資料によると20%程度を自社と投資家から出資し80%程度を金融機関から調達してリース物件を獲得し、匿名組合を使ってリース業を行うことであるので、ほぼオペレーティング・リースと同義である。

日本におけるレバレッジド・リースの実証的考察:我が国リース会社の実務例に触れて

http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/32209/1/50%283%29_P133-153.pdf

http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/32216/1/50%284%29_P83-100.pdf

ざっと読んだ。なんと1970年代から存在する手法らしい。昭57リース通達、昭63リース通達によって一定の規制がかけられ、さらに直後のバブル崩壊によりレバレッジド・リースの需要は大きく減退した。リース品が売れず1兆円の負債を追加で抱え1985年に倒産してた三光汽船という会社もあるそうだ。さらに、1998年に減価償却法が定率法から定額法に変更されたため大打撃を受けたと書いてある。FPGは全く同じビジネスモデルなのにもかかわらず何故か定率法で減価償却している。この論文は2000年のものなので、以後法改正が行われたか、もしくは定率法で行うことができるような抜け道があると考えられる。wikipediaの記事を見ると2005か2008年に改正があったようだ。

アベノミクス効果で黒字な中小企業が増えたためにFPGの需要が急増した。実は中小企業は利益が低い(800万円以下)と法人税率が減るというルールがある。知らなかった。それを考えると、税の繰り延べだけではなく、一時的な減税効果もあることになる。といってもやはりリース品の運用益・処分益の方がずっと多いから、最終的に税増収であることは間違いないのだが。

昭63リース通達は償却期間や自己資金率、逆転黒字化の時期などを細かく設定し、これから外れるとレバレッジド・リースと認めてやらないよ、繰り入れは許さんよ、というお達しだった。上の論文にもあるが国は「明日の100円より今の10円」という立場で法改正を行う。マイナンバー制度に代表されるように、少しでも税金が欲しいわが国では、突然基準を変えて「航空機リースを業としてない奴は繰り入れを許さない」とか「また定額法にするよーん」とか言われてもおかしくない。そう考えると国に首根っこを押さえられているFPGはリスクが高い。日経の例の記事自体は信憑性が無いものの、潜在的なリスクを知らなかったのは自分の責任なので、撤退して正解だったと思うことにしたい。

なお、株価は今日も下がってしまったようだ。レバレッジドリースの歴史は面白かったけれど、今日でFPGに関する考察はおしまいにして、もっと建設的なことを考えよう。


F・P・Gはタックスシェルターなのか?

例の日経の記事は、こちらに全文がある。

http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/livemarket1/1432599855/29

ところでFPGの手法はすでに1988年(昭和)から規制が存在しているらしい。それくらいポピュラーな手法のようだ。

http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/32209/1/50%283%29_P133-153.pdf

このリースにおけるレッサーは,巨額なリー
ス物件の購入代金の一部のみを負担し,不足分
は金融機関からの融資で賄い,その物件の名自
上の所有者となり,これにより享受できる税法
上の特典(投資滅税制度や加速償却制度)を活
かして自己投資額を早期に囲収し,超過閤収分
は吏に運用ないしは再投資するなどして追加の
収益が期待できる。

まだ全部読んでいないが、仕事の合間にちょこちょこ読んでいくつもりだ。wikipediaにも英文で関連記事がある。

Cross-border leasing – Wikipedia, the free encyclopedia

これもまだ熟読していないが、アメリカでは2004年に規制がかかったと書いてある。

直感的には、バブル期から存在する古典的な手法ということで、規制が本当に成立するのかどうかには今更感がある。現時点では政府ではなく日経の記者が意図的か無意識的に仕掛けた売り情報としか思えない。出所も確実性も全くはっきりしないぽっと出の情報が疑念の連鎖反応を呼び投資家心理が大幅に冷え込んだことは間違いないので、しばらくの間急回復は望めないだろう。歴史的にも株価は思い込みだけで動いてきた。そもそも株価自体がイマジマリーな存在であり、実体とはかけ離れる運命にある。

FPGは昨日業績に影響しない旨のIRを出した。

http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?template=announcement&sid=23787&code=7148

以上を踏まえると、このIR効果で小回復したところで売ってしまうのが最善の選択なのかもしれない。IR効果が無いおそれもある。

(追記)詳しい記事を発見した

日本におけるリース – Wikipedia


FPGは二度死ぬ

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本日20%近くの暴落にあったFPG。材料はこれ。

企業の節税策に報告義務 政府検討、税逃れ防止へ罰金も :日本経済新聞

特に売りに繋がったのは次の部分だろう。

政府は今後、どんな節税策を報告の対象にするかを詰める。
節税策で代表的なのがグループ会社から損失を移したり、航空機のリース費用を複数の会社で分けたりして利益を意図的に減らす損失取引という手法だ。

しかしこの記事、よく読むと米欧と足並みを合わせるためだとか数億円以上の課税逃れをしている場合とか、実はFPGとはあまり関係が無い。おそらく、中小企業化して税金逃れをしたシャープのようなケースを捕まえるためなのではないか。

FPG – diary 六帖

ここでも分析したが、FPGのスキームに税金を減らすメリットはあるものの、政府にとっては実は税収減にはならない。むしろ税収増である。だって最終的にリース品が高く売れれば投資家は減税分を超える額の税金を納める必要があるんだから。リース品が売れない場合は投資家が損するだけ。投資家が得られるメリットは納税の数年程度の先送り、一時しのぎに過ぎない。投資家にとっての投資価値は、最終的な売却益とリース運用益だろう。リースうんぬんは日経の記者が挿入したものだろう。政府はそんなこと言わない。

というわけで、ビジネスモデル崩壊はありえないこと、IR担当者に質問した人がいてFPGの業績に与える影響はない、だってまだ検討段階だし、顧客は小口だし、報告したところで何の問題もないし。と回答を得たとの情報があったので、安心して900円台で買った。そして追加で初めて信用買いしてしまった。そのまま放置したら午後には5%以上戻り、今日出た損失の半分が埋まっていた。

FPGは二回死んだがすぐに蘇るだろう。

(5/28追記) 蘇らなさそうだ。本質<噂 であることが分かったので売った。わずかの益 http://rokujo.hatenadiary.com/entry/2015/05/28/063651


地震売り

今日は地震売りなるものがあることを初めて知った。14:28に埼玉県を震源とする地震が発生した。

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14:28頃に注目。

この一瞬で数%ほどの利ざやを稼いだ人間がいる。地震が起きている時も片時もPCから動かない冷静な人間の勝ち。


6071 IBJ

婚活はIBJ – 結婚相談から街コンまで。いろいろ選べる婚活サービス

レポート

http://www.ibjapan.jp/ir/ir-data/other/2015_05.pdf

 

IBJは婚活サービス企業。婚活市場は国策ということもありブームが続いていて、今後も拡大しそうな流れだそうだ。前期決算は売上が28.8%増、純利益が50.4%増と空前の好調、株価もうなぎのぼりでPER38.8倍になっていてとても参入できない。

ウェブサイトのデザインが優れており、綺麗なのにとても軽い。しかもページ遷移時にちょっとしたエフェクトまでかかっている。一体どうなっているのか研究してみたい。ITエンジニアが今まで見た企業のどこよりも優秀だと思われる。

代表や役員の笑顔が眩しすぎる。成婚率はなんと50%だそうだ。社員にとっても客にとってもいい環境なのは間違いない。プラスのイメージしかしないすごい企業だ。

婚活・教育が好調だというのも面白いな。


香港の仕手株

香港株は値幅制限がない。なので過熱した株の下がり方はガーラなんてもんじゃなかった。

 

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記事

Hanergy Plunge Erases $14 Billion Of Chairman’s Fortune; Li Hejun In Beijing – Forbes

香港市場で漢能薄膜株が暴落、会長1日で1.7兆円失う – WSJ

50%暴落して1.7兆円の損だって。こわいこわい。日本ではストップ安でもせいぜい-20%くらいだから、可愛いもんなんだね。

よく見ると今年の3月から2倍になってるので、元に戻っただけと言える。なお、下がる材料はなかったらしい。

 

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First Hanergy, now Goldin: Hong Kong stocks are dropping like stones — and no one seems to know why | Financial Post

関連会社も41%暴落した。ここはそもそも元の値段にすら戻ってないので、もう一度下がるんじゃないか?

 


弐億貯男さん

株について右も左もわからないうちに、まず成功している人のブログを読んでどのような考え方をしているのか学ぼうと思っていくつかのブログを回し読みした後、この2つのブログが残りました。常に新着記事をチェックし、過去記事もゆっくりと全部読もうと思っています。

 サラリーマンが株式投資でセミリタイアを目指してみました。

バリュー投資で一番成功していると思われる方のブログです。

ゆうゆー投資法

バフェット、リンチの考え方を基礎とした、筋の通った理論が魅力のブログです。

 このうち前者のブログで、最近いくつか銘柄選びのポイントが解説されています。

 http://blog.livedoor.jp/kabu2oku/archives/50748338.html

http://blog.livedoor.jp/kabu2oku/archives/50748264.html

 1つ目の記事はPERしか参考にしていないような解説がされているので、正直これだけでいいのか!?と思いました。しかしブログを読むとふるさと納税銘柄だったり、介護銘柄だったり、景気低迷期に人材派遣銘柄、IPO数か月後に割安放置された銘柄、などなどここに書いていないポイントがいくつもあることが分かります。ブログ本文には書かれていない定性的な分析の占めるウエイトが高いように思います。

2つ目の記事はとにかく始めてみることが重要だ、とあります。私もそう思います。PERは数千とある銘柄の足切りとして使用する最低限の必要条件なのでしょう。

リーマンショックで多額の含み損が出た銘柄を多額の含み益に変え、東日本大震災で暴落した相場も安値で仕込むチャンスに変えてしまって乗り切り、近年では購入した銘柄が高騰することが多い弐億貯男さんの腕は、経験と才能に下支えされていると感じました。企業分析をいくら正確にやったところで、未来を完全に予測することはできないという欠点があります。株式投資で利益を出せるかどうかは、市場での立ち回りが最も大きな役割を果たすのではないかと感じました。

しかし企業分析は面白いです。いろんな会社がいろんなビジネスを動かしていて、即座に決算という数字になって結果が返ってくる。どの会社も利益のため・社会のため・自分のためなど様々な思惑のもとにアクションをしている。利益に結びつかなくても構わないので、私はこれからもいろんな企業のIRや決算、資料、有報をできるだけ沢山読んでいきたいと思っています。


祭りのあと

ガーラ祭り終了。

 

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昨日のイメージ

http://subcham.blog.fc2.com/img/20130726221927bf6.jpg/

今日のイメージ

http://ameblo.jp/19980512yuko/image-11935993874-13090997237.html

 

とはいえ、株は1日で金が完全に消えてしまうわけではないので、こんなギャンブル銘柄でさえ身ぐるみ剥がされるほどのリスクではないんだね。でも、ゆっくりと金が消えていく様子は心臓に悪い。

未だに明日上がると信じている人がいることに泣かされる。ここの適正価格は日曜に分析した通り、100円台だというのに。

 

http://textream.yahoo.co.jp/message/1004777/4777/30/3051

ここは株式市場の場を借りた公営ギャンブル。テラ銭は証券会社への手数料だけだけれど、真の胴元は大口投資家。昨日の朝の爆下げのとき、とっくに高値で売り抜けていることだろう。