夏の植生

田んぼに大量の稲がひしめき合って生えているのを見るのは、電車からだときれいだけれど、目の前で見ると怖い。高さ50cmの板状の緑の集団が視界数10m広がっているのはなんだか異様なものを感じる。夏の植物は怖い。太陽から養分を吸っているとはいえ、日に日に目覚ましい速度で大きくなる姿に親しみを感じられない。田から漂う枝豆が発酵したような臭いがなんとなく死や寄生を想像させるからかもしれない。


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