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Dave Wecklさんはアメリカのジャズドラマーです。昔はチック・コリアのバンドで有名だったらしいですが、私は彼がソロになってからのアルバムしかまだ聞いたことがありません。この人の演奏は異常に手数が多い上に正確で安定していて好きでした。最近新作が出たというので、早速聴いてみました。
えーと、1曲目What Happened To My Good Shoesからもう何も言うことがありません!最高です!Daveさんもう55歳なんですね。かつての力押しの演奏ではもはやなくドラミングに味がついてます!Tom KennedyさんのエレキベースもCool!全く非の打ち所がありません。ピアノは小曽根真さんなんですね。私の大好きな不安定と安定の中間で弾きまくるスタイルですね。Gary Meeksさんのサックスは軽く往年のジャズとは毛色が違いますがこの曲調ならむしろ軽い方がよいです!
3曲目Songo Mikeleなどラテン系の曲がいくつかありますね。ドラマーはラテン系の曲が好きです。それは叩く楽器の数が増えるからです。右側でポコポコしたカウベルを延々叩き続けているのにハイハットが左からいつまでも聞こえそんな状態でタムタムやドラムロールを通常運転で叩いてます。いつ聞いても腕が4本あるんじゃないの?と思わせる演奏です。
ドラムセットの要塞化はすさまじく、こんなドラムセットを構えている人もいます。
テリー・ボジオが明かす巨大ドラム・キットの秘密:Fuck The Fuckin’ Fucker !:So-netブログ
Daveさんもすごいですよ。
ベースの見せ場は7曲目Pacific Groove Fogの中盤。小曽根さんのローズピアノに乗せて卒倒しそうなベースを長時間堪能できます。ラストAll Bluesにもいい聴かせ処があります。
圧巻は5曲目Koolzです。ドラマーのDaveさんがメインのバンドなので、比較的長い「デイブゾーン」とでも呼ぶべきドラムソロがアルバム中何度も登場しますが、この曲のソロはすごいです。ラスト2分がほとんど独壇場です。彼のプレイには正確さだけではなく美しさがあります。メタルのような激しさはありませんが、美しいドラムを聴きたい人にはうってつけの1枚と言えるでしょう。
※日本では7/22に発売予定です。15.5$とクレジットカードがあれば公式サイトでダウンロードできます。
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