CDレビュー: the HIATUS – Keeper Of The Flame (2014)

★★★★★

the HIATUSは日本のオルタナティブ・ロックバンドです。細美武士という人が中心のバンドで、日本ではそこそこ売れているようです。

センスの良さに裏打ちされた丁寧な音作り

最も耳を引き付けるのがブレイクビーツの使い方の上手さです。私はリズム大好き人間なので、センスよくビートを重ねてくれるアーティストは大好きです。

シンセの使い方も上手です。オルタナというとカッチョ悪い電子音が入ると全てをぶち壊しにしてしまうおそれがあるので怖かったのですが、例えば3曲目Unhurtや7曲目Roller Coaster Ride Memoriesでは下側からうまいことシンセを潜らせて効果を上げています。実に丁寧な音作りをしていると思います。5曲目Sunset Off The Coastlineの序盤、水族館の洞窟型プールから光が漏れているような空間作りも上手ですね。

ラスト2曲が特に優れています。10曲目Don’t Follow The Crowdはリズム萌えと心を煽るカタルシスを融合させた良曲、ラストBurn To Shineは空気感と音圧で押しまくる盛り上げ昇華系燃焼ソングです。

ヴォーカルの湿り気をサウンドで覆い尽くす

正直なところヴォーカルの声は醤油的な上に線が細くてちょっと苦手です。裏声も苦手。ただし本作は良質なサウンドがカバーしてそれほど目立ちません。次はヴォーカル抜きのアルバムを作ってもらいたいですね。

期待よりも良かったので過去の1~3枚目も聞いてみようと思います。

 

 

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