★★★★☆
私には野望があります。大学中退という負い目をバネに、あらゆる分野の知識について学部卒以上の知識をつけたいという野望です。ゼロからのスタートです。
そもそも大学で教えられている政治・経済・文学・歴史学・哲学・心理学・語学・物理学・化学・生物学・工学・医学などなどの学問は、興味のない分野など存在しません。どれも面白そうです。しかも、長いこと生きているとどの学問も自然と生きていく上での必要性を痛感する出来事にぶちあたります。不思議なものです。
まず経済学が必要になりました。個人的な金銭的行き詰まりのせいです。金を儲けたいので株や企業分析の勉強をしましたが、企業がどのように市況に影響を受けるのかわからない。それに新聞の経済欄で言っていることも全然わからない。なんでアメリカは利上げするの?中国はどうして在庫作り過ぎてバブルになったの?株安と円高がスパイラルで進行してるんだけど為替レートはどういう思惑で動くわけ?なんで株と連動してるのさ。未だに全く分かりません。いまリーマン・ショック・コンフィデンシャル(下)を読んでますが背景知識がないので面白さが半減しているような気がしてなりません。
というわけで経済学が必要です。株は短期的にはギャンブル要素が強いので学んだからといって儲けられるようになるわけではないのですが、長期的視点が欲しいことと、「なぜ」が分からないと気持ち悪くて仕方ないです。
さて経済学には大きく分けてマクロ経済学とミクロ経済学があります。ニュースでわけわからんのはほとんどマクロ経済学の話題っぽいのでマクロ経済学の本を買ってみました(読み終わり次第レビューします)。ところが目次に「マクロ経済学のミクロ的基礎付け」なんてものがあります。じゃあミクロ経済学先に勉強しなきゃダメじゃん。そこでブックオフで200円と投げ売られていたこの本を手に取ってみました。
わかりやすいが、役立つのかどうか全く分からない
非常に分かりやすいテキストでした。市場の基本的な理論にはじまって家計・生産・費用・独占・厚生のトピックに分けて、タイトル通りグラフを大量に導入して丁寧に説明してくれます。おかげで一通りの理論について「理解」することはできました。比較的短時間で読めるので、一夜漬けにぴったり、試験でもそれなりの点数を取ることは可能です。
ただし本書では明らかに不足です。何が不足かと言うと、例示が現実離れしており(後述)、グラフの意味を極めて分かりやすくするためだけの例に終始しています。おかげさまで理解は楽ですが、現実にどう適用していいのか全くわかりません。他にもっと詳しい本を買って補強する必要ができました。また経済学というのは限界生産性逓減の法則やら完全競争の前提やら情報の完全性やら現実に適用できるのかとても怪しい原理の上に成り立っていることもよくわかりました。あまり厳密に議論すると現実と乖離すること間違いありません。いまのところ、どの理論も話半分で「本当かどうか分からないけど覚えておく」くらいのつもりで理解しました。
エヴァマニア
投票者がシンジ君、レイさん、アスカさんの三人であるとしましょう・この三人が部屋に飾る花を投票によって選ぶとしましょう。・・・
とか
5000円の価格の時、アスカ水産の供給量は図1.10のC1(10尾)で示されます。また、カヲル漁業の供給量は図1.10のF1(2尾)で示されます。・・・
とか、登場人物名が全部エヴァンゲリオンです。また、本書で扱われる財はすべて伊勢エビと牛肉です。
このせいで理論は理解しやすいのですがどの例も現実離れして浮いてしまっています。イメージがわかないのが残念です。。
参考書籍
次はこれ。幸い、田舎な私の地域の図書館に何故か置いてあったので、長期で借りて読破するつもりです。
でもこれも捨てがたい。4320円768ページ。分厚い。高い。
- 作者: N.グレゴリーマンキュー,N.Gregory Mankiw,足立英之,柳川隆,石川城太,小川英治,地主敏樹,中馬宏之
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2013/03/22
- メディア: 単行本
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ミクロ経済学の発展。
国際関係や貿易などはマクロ経済学を学んでからっぽいのでまた次の機会に。