CDレビュー: Yes – Big Generator (1987)

★★★★☆

前作90125でドキドキ感が完全に失われてしまったYesに私は失望してしまいました。Yesのアルバムを聴き続けるかどうか悩みました。聴き続けても音楽的な感動が全く得られないんじゃないか、残り時間の限られている人生の無駄遣い、金の浪費になるのではないか。

しかしYesというバンドを選択した責任は私にあります。選択した以上は最後まで付き合うのが筋です。音楽性の変遷、時代の流れ、メンバーの入れ替わり、期待、失望、すべてひっくるめて聴くのは示唆に富むはずであり長い目で見て今後の音楽体験に役に立つに違いない、と納得させるような気持ちで聴きました。

今後も1つのアーティストを追いかけるように聴いていくスタイルを続けます。

80年代サウンドの枠内だが所々光る音も

1曲目Rhythm of Loveのイントロが終わるや否や、案の上ださい音遣い、頭からどこかに抜けてしまうエフェクト付きのへにょドラムにがっくり来ました。しかし前作と違って全くドキドキしないわけではありません。所々に小さい仕掛けがあり微ドキします。

3曲目Shoot High Aim Lowで突然音の作り方が変わります。シンセがださくないし、私の好きなオルガンが入ってきて単純なポップとは毛色が変わってきました。

後半2曲で創作性が復活か

6曲目Final Eyes, 7曲目I’m runningが若干長めで起承転結・メリハリのある構成です。単純な8ビートも嫌いではないのですがどうしても心にしみてきません。この2曲は音に時代の影響があり昔の曲と比べるとパワーが落ちるものの、久々に創作性が感じられドキドキする曲を聴くことができました。

 

 

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