Pythonと集合

Introducing Python が読みやすすぎてドバドバ進む。
Pythonは集合理論が充実していて驚きだ。補集合和集合排他集合、サブセットかどうか、その逆なんかがみんな演算子一つでできちゃうんだな。
例えば和集合は a | b と書く。3文字だよ!?すげぇ!これが他の言語だったらfor文使って配列にあるかどうかのフラグ立てて、、って面倒なのに。


CDレビュー: Yes – Close To The Edge(1972)

★★★★★wヘ(゚∀゚)√レ( ゚∀)wヘ(  ゚)√レ(  )wヘ(  )√レ(゚  )wヘ(∀゚ )√レ(゚∀゚)√レv〜 !!!!
このアルバムを聞くのは実は2回目。改めて、このアルバムの偉大さが染み入る。今までに聞いた全プログレアルバムの中で最強のアルバムだろう。奇を衒うわけでもない、概念の再構築をするわけでもない、擦れてない明るく前向きな王道プログレッシブロックを極限まで磨き上げた珠玉の1枚だ。ジョン・アンダーソンの明るくかつ悲哀を感じさせるヴォーカルには恐れ入る。
ボーナストラックを省いた収録曲はなんと3曲、1曲目表題Close To The Edgeは19分。しかし1秒たりとも無駄のない抜群の構成で、特に後半のオルガン地帯は2回目にもかかわらずまた感動してしまった!!2曲目And You And Iも10分超の大作。序盤のギターの切なさが光り、そのあとのスローテンポのメロトロンは反則!3曲目Siberian Khartuも素晴らしい。中盤の単語連呼ゾーンのドラムロールがどのアルバムでも聞いたことのないお腹に響いてくる歌を聞かせてくれる。1曲1分1秒全く隙の無い完璧なアルバムでした!
ボーナストラックは蛇足なのでカットした方が作品としては完璧だった。And You And I(Alternate Version)のインプロ部分だけ本編に取り入れてほしかったなぁ。

プログレッシブロックの他のCDレビューはこちらです。rokujo.hatenadiary.com


The Rough Guide to the Music of South Africa (1998)


★★★★☆
南アフリカ共和国だけで1枚のアルバムを占める特集。さすが旧植民地か。全体的には熱帯系ダルダル音楽を中途半端に西洋化した、比較的がっかりな曲が多い。
Bheki Mseleku – Celebration – YouTube
しかしこの1曲だけが際立っている。純ジャズをワールドミュージックのシリーズ物で聞くことになるとは思わなかった。アフリカ系特有の繰り返しとパーカッションをうまいことジャズに取り入れていて、後半はアイエーーイエエエエーーみたいな叫びも交じってくる秀逸ジャズだった。
もうちょっと民族系を押し出した曲に頑張ってほしかった。


フィスコ企業調査レポート、3689 イグニス

企業調査レポート|サービス紹介|FISCO
フィスコは投資支援サービスを業とする会社。Yahooファイナンスを始め多くのサイトに各種指標、記事などを提供しており、個人向けにも有料で情報を提供している。上記URLには無料の企業調査レポートが大量に掲載されている。顔揃えを見ると中小株をターゲットとし、直近決算が発表された企業の分析を行っているようだ。
私は日本に企業が大量にあることは知っていたけれど、企業がどのようにお金を使っているか、儲けているか、何を考えているか、について殆ど関心を払ったことがなかった。上記の企業調査、企業のウェブサイトを読むと面白いことだらけで、止まらなくなってしまいそうだ。まずは今日の時点で上から3つの企業調査レポートと、企業のサイト・有価証券報告書・決算説明会資料などを読んでみた。初めて読んだイグニスという企業だけ、感想をまとめておく。
3689 イグニス
新興スマホゲーム企業。無料アプリ、ネイティブアプリ、時間制限型無料漫画リーダーを柱とし、このうち無料アプリの広告収入に収益の7割を依存している。無料アプリは動作速度改善、ダイエット用体重記録ツール、放置アプリ?とかいうたまごっち型のゲームなど、毎日使わせて毎日広告を表示させる安定型モデルだ。実は私はスマホをネットワーク環境で使ったことがないので、アプリがどれだけ面白いのか全く分からない。時間制限型の漫画コンテンツは基本的に全部無料だが1日30分以上使用すると金がかかる仕組みで、発想としては面白いが、私なら30分以上読まないでやめるからあまり魅力はない。ネイティブアプリはよくあるタイプのアイテム課金系MMOで、開発が大変そうだ。広告に「大量レアガチャ券をゲット!」と書いてあるので、この業界はガチャの仕組みがまだ主流なのかと驚く。よくあるパターンのゲームは競争が激しいのでコンテンツに相当の魅力がないと収益確保は難しいだろう。
レポートを見ると「リリースタイトルが少なかったことが無料ネイティブアプリのMAUの一時的な減少を招き、広告収入の縮小につながった」とある。前四半期は2000万円ほどの収益を上げているのに、今期はマイナス900万円。つまりアプリの賞味期限は3か月もない、ということだ。いちプログラマーとしては、時間をかけて開発したアプリが3か月も経たないうちにどんどん捨てられていくなんて堪えられない。
無料アプリで地力を蓄えたので今後は中規模・大規模アプリの開発に力を注ぐらしいが、上記のように無料アプリも高サイクルで回転させないとすぐさま減収となるので、地雷があちこちに転がっているようなものだ。エンジニアにとってもきつい職場だろう。
株価は上場以来ほぼ一貫して下降トレンドで、冴えない。
スマホゲームは本質的に時間潰しだから、市場が発展するほど日本がダメになる。もし投資して儲かったとしても複雑な気持ちだ。


Anthony Braxton – Four Compositions (Quartet 1983) (1983)


★★★☆☆
超フリーダムジャズ。好き勝手に演奏しているようにしか聞こえない。わけわかりません。まともにメロディーがついてるのは4曲目だけ。2曲目のようにドラムが入らないと形にすらならない。演奏は上手いし、エネルギーは十二分に伝わってくるのだけれど、どう解釈していいのかわからない。こんなに適当なのによく40分以上も演奏が持つよな。1曲目のイントロは斬新すぎる。
The Complete Remastered Recordings on Black Saint & Soul Note のこの人のボックスは8枚組で、似たようなタイトルのアルバムが他にあと5つある。しばらくは苦行か。。?


リスニング訓練

・リスニングの訓練を全然していないので、聞く力が低下しそうだ
・お金がない
・時間もない
という条件で教材を探していて、そういえば有志が古典を読み上げてくれるLibriboxなんてものがあったなあと思い出して物色していた。すると合計12時間、1チャプターあたり平均10分程度の手頃な作品が見つかった。
Pride and Prejudice (version 6, dramatic reading)
こいつを1日1チャプター(長いのは分割して)内容が分かるまで聞いてみよう。1チャプターあたり5回以上は聞かなければいけないだろうから、1年はかかりそうだ。などと考えて試しに始めてみた。原文を読んで答え合わせをしていたら、どうしても1文わからない所があった。

Mr. Bennet was so odd a mixture of quick parts, sarcastic humour, reserve, and caprice, that the experience of three-and-twenty years had been insufficient to make his wife understand his character. Her mind was less difficult to develop. She was a woman of mean understanding, little information, and uncertain temper. When she was discontented, she fancied herself nervous. The business of her life was to get her daughters married; its solace was visiting and news.

なんすかこれ?mindをdelevopするのはあんまり難しくない?この段落の要旨は、ベネット夫妻の夫は頭の回転が良く皮肉屋、気まぐれ、ユーモアな人だが、妻はその夫のこと23年経っても理解できない。妻はあまり頭が良くなく情緒不安定で、娘たちを結婚させることしか考えてない。その妻のmindをdevelopするのはあまり難しくないらしい。developを発達と考えるとmindが発達して賢くなるみたいだが、妻はアホなので文脈と合わない。そこでこの1文を検索に掛けてみると、なんと次のようなサイトが見つかった。
Her mind was less difficult to develop. | WordReference Forums
下から2番目のmaxiogeeさんの回答がわかりやすい!developの後には(an image of)が省略されていると考える。すると、developは「(表面に)現れる,見えてくる.」の意味になる。つまり、『彼女が考えていることは表に出やすい』ということのようだ。それは2文後の “When she was discontented, she fancied herself nervous. “という内容とも合致する。分かりにくい夫との対比だったのか。
こんなに丁寧に答えてくれる人がいるなんて、wordreferenceってサイトは素晴らしい。


Wynton Kelly – Kelly Blue (1959)


★★★★★ლ(ಠ_ಠ ლ)
これはかっちょいいー!特にイントロ!どの曲も始まった瞬間にビビッとくるクールな始まり方をするので、彼らの世界に飲み込まれること間違いなし!フルートがいるとアイスクリームにミントを混ぜたような感じがして、涼しい。Keep It Moving がとってもクール。


Great Pianists of the 20th Century Vol.03 – Martha Argerich II(CD2)


★★★★☆
アルゲリッチも最終章となった。ピアノソナタ3本、ショパン・シューマン・リスト。予想通りうるせぇー。硬いーー。汚いーーー。
ラストのリストのピアノソナタはピアノを壊しに来たのではないかと思うくらいベチンベチン叩いていて、ここまでくると痛快だ。この人は打鍵力があるわけではないが、指の硬さでそれをカバーしているから、棍棒で殴ったような音が出る。素手で殴るのではなく、凶器で殴るような感じ。ロックなんだね。業界が違えばジャニス・ジョプリンのような活躍ができたんじゃないのかな。
世界一?と言ってもよい評価をされているピアニストだけれど、万人に薦められる演奏ではないと思う。激賞している人には「ネタですか?」と聞きたいくらい。
トラックリスト

Frédéric Chopin:
Piano Sonata No. 3 in B minor, Op. 58
Robert Schumann:
Piano Sonata No. 2 in G minor, Op. 22
Franz Liszt:
Piano Sonata in B minor, S. 178
Hungarian Rhapsody No. 6 in D flat major, S. 244

円安バブル

アベノミクス:バブル崩壊25年 「結局、日本人はバブルから何も学んでいない」 – 毎日新聞
私が危惧していたことを裏付けてくれる記事だ。今の状況はどう考えてもバブル。新宿の百貨店には日本人と中国人の金持ちが集まってウホウホしているが一般大衆の生活はどう考えたって悪くなっている。消費増税、年金減額の始まり、密かに上がっている保険料、少しずつ減っていくポテチの一袋あたりの量、若者の40%の貯蓄は0円(うちもない)。http://mainichi.jp/select/news/20150326k0000e040187000c.html こんな記事もある。このバブルはいつか必ず崩壊するが、EUも緩和を始めちゃったし、運が悪ければリーマンショック並の崩壊と低迷になるのではないか。
インタビュイーの野口悠紀雄さんは超・整理法なので有名ですが、Amazonでの本業の経済書の評価は今一つ。私も読んだことはない。しかしこの人は、記事に必ず自分で調べたデータや根拠を載せてくれる。自分流の考えに筋が通っている。私は好きです。
一番気になった言葉を引用します。

−−それでは、バブルにどう向き合えばいいのでしょう?

 人間は賢くなれない。せいぜい他の人が賢くない時に自分はどうやって防衛するか、ということでしょう。


まえがき

いきなり全文暗記するべき格言が。。

・A stock is not just a ticker symbol or an electronic blip; it is an ownership interest in an actual business, with an underlying value that does not depend on its share price.
・The market is a pendulum that forever swings between unsustainable optimism (which makes stocks too expensive) and unjustified pessimism (which makes them too cheap). The intelligent investor is a realist who sells to optimists and buys from pessimists.
・The future value of every investment is a function of its present price. The higher the price you pay, the lower your return will be.
・No matter how careful you are, the one risk no investor can ever eliminate is the risk of being wrong. Only by insisting on what Graham called the “margin of safety”―never overpaying, no matter how exciting an investment seems to be―can you minimize your odds of error.
・The secret to your financial success is inside yourself. If you become a critical thinker who takes no Wall Street “fact” on faith, and you invest with patient confidence, you can take steady advantage of even the worst bear markets. By developing your discipline and courage, you can refuse to let other people’s mood swings govern your financial destiny. In the end, how your investments behave is much less important than how you behave.

―A Note About Benjamin Graham by Jason Zweig