Gustav Mahler, Seiji Ozawa(cond.), Boston Symphony Orchestra – Symphony No.7(CD9,10の一部)

小澤征爾: マーラー交響曲全集 14枚組
★★★★★
化けた化けた!初めから聞いてきた甲斐があった。
この交響曲7番にして初めて、無調で不安定な和音展開が頻発するようになった。この無調の導入が、いままで単にダサいだけだった彼の曲に、スパイスというか、ワサビ的な役割を果たしている。ただ生臭いだけだった寿司にワサビを投入して音のメリハリがはっきりし、私のような聴衆によく訴えるようになった。気が付くと20分超の長大な曲が終わっている。第一楽章では弦が唸る唸る!さすが小澤さんだ。第二楽章は序盤が木管無双で、クラリネット好きの私にとってうれしい展開。Nachtmusik(夜曲) というタイトル通り夜を思わせ、美しい。第五楽章は賛否両論あるらしいけど、私は好きです。そんなにどんちゃんしてるかなぁ。

ersterbendを境に音楽は「天上界」に至るという解釈から、第5楽章を「天上の祭典」と見なす説もある。

という解釈が一番しっくりくる。第7番がマーラーの交響曲の中で一番人気が無いらしい。私は現時点では一番好きです。


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