Beethoven, Friedrich Gulda(pf): Piano Sonata No.15-17(CD8)

Amazon.co.jp: Ludwig van Beethoven, Horst Stein, Wiener Philharmoniker, Friedrich Gulda : Beethoven: Piano Sonata No. 1-32, Piano Concertos No. 1-5 – 音楽
★★★★★
何故か「田園」の副題がついた15番。言うほど牧歌的ではないです。むしろ宮廷的。1楽章目にあまり肩の力が入っておらず安らかに聞けます。2楽章目が演歌炸裂、クサメロが出てきてそのままメタルにでもできそうでたまりません。3-4楽章とまるで交響曲のような構成。3楽章はwikipediaに農民的な響きって書いてあるけど農民的ってなんだ?上流階級の踊りっぽいけどなぁ。
16番の第1楽章は非常に変わっていて、右手と左手がほんの少し(16分?)ずれてます。ずれ部分の直後の同一主題を小さく弾くところがかわいい。激しい部分と可愛い部分を交互に挟む名曲。さらに第3楽章がダサい主題なのに非常に熱いダサアツの一曲、走って走って最後に意外な結末になる、という優れた曲でした。
17番は「テンペスト」として有名らしいです。1楽章目はやはりダサアツ、さらにラストが静かという点で16-3と共通しています。ただし今回のダサには泣き成分がかなり強めに含まれていて、しかも激しい。3楽章目は非常に有名ですがこの6/8の泣きメロの嵐は素晴らしいですね。グルダさんのやや誇張気味で腕力あふれたダイナミック演奏が実に良い効果を生んでいて、心が終始かき回されてどうにかなってしまいそうです。文句なしのMVP。


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