Dalhous – Will to Be Well(2014)


★★★★☆
イギリスの電子音楽アーティストDALHOUS(だろうす?)の2ndアルバムらしい。これも適当にジャケットを見て選んだので、事前知識なし。アンビエント・ノイズ・テクノ・ビッグビートなどを全部混合させた、特定のジャンルに囚われない独創的な音が全アルバムに渡って展開する。diskunionの紹介ページによると、スコットランドの精神科医のロナルド・D・レインから影響を受けたらしい。そのせいか時々精神的にきつい曲がある。序盤は大人しいが5曲目Lovers of the Highlandsは曲全体の雰囲気が、その次の6曲目Four Daughters By Four Womenは時々混じるヒステリーな音色がお腹をムズムズさせる。ここら辺が一番きつく、その後は10曲目Someone Secure、12曲目Abyssal Planeのような落ち着いた曲が続き、一番のキモが14曲目DSM-III、という直球なタイトルの曲。メインで流れている音は静かだが後ろでずーっと削り出すようなビートが鳴っていて、これは精神科医対患者ってことなんでしょうか。でもそうだとすると患者のビートはずいぶんと規則的なので、精神病というよりは自閉症なんじゃないか。
オウテカやエイフェックスツインなんかは電気の主張が強すぎるのと展開の乏しさからどうしても馴染めなかったけれど、この人の音は流転し展開し自己完結しないので好みだ。


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