FPGのモデルは古典的

レバレッジド・リースとは、次の資料によると20%程度を自社と投資家から出資し80%程度を金融機関から調達してリース物件を獲得し、匿名組合を使ってリース業を行うことであるので、ほぼオペレーティング・リースと同義である。

日本におけるレバレッジド・リースの実証的考察:我が国リース会社の実務例に触れて

http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/32209/1/50%283%29_P133-153.pdf

http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/32216/1/50%284%29_P83-100.pdf

ざっと読んだ。なんと1970年代から存在する手法らしい。昭57リース通達、昭63リース通達によって一定の規制がかけられ、さらに直後のバブル崩壊によりレバレッジド・リースの需要は大きく減退した。リース品が売れず1兆円の負債を追加で抱え1985年に倒産してた三光汽船という会社もあるそうだ。さらに、1998年に減価償却法が定率法から定額法に変更されたため大打撃を受けたと書いてある。FPGは全く同じビジネスモデルなのにもかかわらず何故か定率法で減価償却している。この論文は2000年のものなので、以後法改正が行われたか、もしくは定率法で行うことができるような抜け道があると考えられる。wikipediaの記事を見ると2005か2008年に改正があったようだ。

アベノミクス効果で黒字な中小企業が増えたためにFPGの需要が急増した。実は中小企業は利益が低い(800万円以下)と法人税率が減るというルールがある。知らなかった。それを考えると、税の繰り延べだけではなく、一時的な減税効果もあることになる。といってもやはりリース品の運用益・処分益の方がずっと多いから、最終的に税増収であることは間違いないのだが。

昭63リース通達は償却期間や自己資金率、逆転黒字化の時期などを細かく設定し、これから外れるとレバレッジド・リースと認めてやらないよ、繰り入れは許さんよ、というお達しだった。上の論文にもあるが国は「明日の100円より今の10円」という立場で法改正を行う。マイナンバー制度に代表されるように、少しでも税金が欲しいわが国では、突然基準を変えて「航空機リースを業としてない奴は繰り入れを許さない」とか「また定額法にするよーん」とか言われてもおかしくない。そう考えると国に首根っこを押さえられているFPGはリスクが高い。日経の例の記事自体は信憑性が無いものの、潜在的なリスクを知らなかったのは自分の責任なので、撤退して正解だったと思うことにしたい。

なお、株価は今日も下がってしまったようだ。レバレッジドリースの歴史は面白かったけれど、今日でFPGに関する考察はおしまいにして、もっと建設的なことを考えよう。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です