Pride And Prejudice 1-5 覚書

登場人物が多くて混乱しそうなので、自分用にまとめる。
あらすじ
時は18世紀、イギリスの片田舎ロングボーンにて5人姉妹を抱えるベネット家の近所に金持ちの独身イケメン・ビングリーが引っ越してきた。ベネット家のお気楽長女ジェーンは彼に見初められるが・・・?
登場人物
・ベネット家
ベネット夫人…頭おかしい。うるさい。娘を結婚させること以外の思想は存在しない。ジェーンがビングリーに気に入られたことを夫にも他人にも自慢しまくり。LibriVoxのドラマ版の話者が話すの早いしウザくてはまり役。顔がいいジェーンを贔屓している。
ベネット氏…皮肉屋親父。知性があるがベネット夫人はアホなので会話ができない。なぜ結婚したのか。エリザベスを贔屓している。
ジェーン…長女。美女。悩みが無い。他人はみんないい人だと思っている。物事をポジティブにしか見られない。
エリザベス…次女。主人公?中立的な視点を持つことができる。おそらく親父譲り。ダーシーに冷たい扱いを受けるが気にしない。ジェーンに皮肉を言うが通用しない。イライザ、リジーと呼ばれ方が一定しない。
メアリー…三女。本好きだが読んだ内容を現実に適用できる知性が足りないようで、すでに2回もはずしている。序盤で親父に暗に馬鹿にされている。
キティ…四女。詳細不明。
リディア…五女。詳細不明。
・ビングリー家
ビングリー…お坊ちゃん。イケメン。金持ち。アホではないが、5姉妹に囲まれて舞い上がるやや心配な人物。ジェーンに一目惚れ。ダーシー大好き。
ビングリー姉(3人?)…金持ち。詳細不明。
ダーシー…ビングリーの友人。イケメン。金持ち。少女漫画に必ず出てくるいけ好かない野郎。
・ルーカス家
ベネット家のお隣さん。長女は普通の人、次女はお転婆でエリザベスの友達。

古典であるが非常に読みやすく面白い。もし現代に作られたなら間違いなく少女漫画になっている題材であり、ダーシー×ビングリーで有明が盛り上がっているだろう。アゴが尖っていて悪そうな目つきをするいけ好かない野郎が活躍するお約束に従うなら、この後ダーシー・エリザベスの関係で一悶着あると思われる。なお、この小説はチャプター61まである。先が長い。まだ序盤で、主要登場人物が対峙したところまでであり、主題の高慢(pride)についても「ダーシーは金持ちだから高慢なのはしょうがないよね」くらいしか現れていない。続きに期待。


リスニング訓練

・リスニングの訓練を全然していないので、聞く力が低下しそうだ
・お金がない
・時間もない
という条件で教材を探していて、そういえば有志が古典を読み上げてくれるLibriboxなんてものがあったなあと思い出して物色していた。すると合計12時間、1チャプターあたり平均10分程度の手頃な作品が見つかった。
Pride and Prejudice (version 6, dramatic reading)
こいつを1日1チャプター(長いのは分割して)内容が分かるまで聞いてみよう。1チャプターあたり5回以上は聞かなければいけないだろうから、1年はかかりそうだ。などと考えて試しに始めてみた。原文を読んで答え合わせをしていたら、どうしても1文わからない所があった。

Mr. Bennet was so odd a mixture of quick parts, sarcastic humour, reserve, and caprice, that the experience of three-and-twenty years had been insufficient to make his wife understand his character. Her mind was less difficult to develop. She was a woman of mean understanding, little information, and uncertain temper. When she was discontented, she fancied herself nervous. The business of her life was to get her daughters married; its solace was visiting and news.

なんすかこれ?mindをdelevopするのはあんまり難しくない?この段落の要旨は、ベネット夫妻の夫は頭の回転が良く皮肉屋、気まぐれ、ユーモアな人だが、妻はその夫のこと23年経っても理解できない。妻はあまり頭が良くなく情緒不安定で、娘たちを結婚させることしか考えてない。その妻のmindをdevelopするのはあまり難しくないらしい。developを発達と考えるとmindが発達して賢くなるみたいだが、妻はアホなので文脈と合わない。そこでこの1文を検索に掛けてみると、なんと次のようなサイトが見つかった。
Her mind was less difficult to develop. | WordReference Forums
下から2番目のmaxiogeeさんの回答がわかりやすい!developの後には(an image of)が省略されていると考える。すると、developは「(表面に)現れる,見えてくる.」の意味になる。つまり、『彼女が考えていることは表に出やすい』ということのようだ。それは2文後の “When she was discontented, she fancied herself nervous. “という内容とも合致する。分かりにくい夫との対比だったのか。
こんなに丁寧に答えてくれる人がいるなんて、wordreferenceってサイトは素晴らしい。


英語の語彙数が1000を突破 + 辞書引き学習

自分用アプリLanguageTrainerを半年ちょい続けたところで、英語記憶用の単語数が1000を突破した。まだまだ洋書1Pごとに数個は知らない単語やイディオムが出てくるので、これが本1冊読んで10個くらいしか知らない単語がなくなったとしても、まだ向こうの高校生並くらいなんだろうな。あと10000は覚えなきゃだろう。
洋書は単語を調べないで英語だけで読め、速読で読め、と言われるが、私は絶対に勧めない。自分が日本語を覚えた過程を思い返すといいだろう。一体いくつ知ったかぶりをしている言葉があるか?正しい言葉の意味を知らなくて恥を掻いたことはないか?私は何回も何十回もある。読みが間違っていたこともよくある。
英語学習でも、当時速読英単語が大流行りの時期だったため、なんとなく意味を推測しながら英文を読んでいた。しかし、これは後々のことを考えると理解を大幅に阻害するだろう。一度意味を推測した言葉は、二度三度出てこれば推測した意味が定着していく。ここで、はじめの勝手な推測が的外れであれば、間違った意味が定着する。非常によくない。意味一つの取り違えで文章全体がひっくり返ることもある。それが怖いので、意味があいまいな言葉はすべて辞書を引くことにした。
辞書は先人たちが言葉一つ一つについて大多数の人間の一致を得ると思われる共通了解をまとめてくれた、ありがたい書物だ。辞書に書いてある言葉の意味は1つではない。2つも3つも書いてあることが多い。1つの意味から円ができる。この円が重なり合った部分が、その言葉の意味の芯だ。どの言葉についても意味の中心を捉えた上で、筆者の言いたいことを誤解してしまうおそれがある。表層的な理解しかできなくなる。ああ日本語も子供のときにもっと辞書を引いておけばよかった。今からでも遅くはないか?
もちろん毎回辞書を引いていれば文章を読むスピードは極めて遅くなる。ましてや毎日仕事があり時間が無いので、1冊の本を読み終わるのに何か月もかかる。大きなデメリットだ。しかしこれは語学学習では仕方のないことと割り切ることにした。100冊の本をなんとなく読んで浅薄な理解を得るよりも、1冊の本を100倍の時間をかけて読み、100倍の理解を得る方がよい。したがって本の選択に大きな注意を払わなければならない。ノリで書いたような薄っぺらい本は読めない。
時間はかかるが、数年スパンで考えると非常に大きな効用があることが分かってきた。英語、フランス語、中国語については読んだ中で知らない単語、意味があいまいな単語を全部記録しておいて例文ごと復習できるような仕組みを作ったら、約半年しか経っていないのに、読むことが苦労でなくなったきたのが分かる。効果は確実に大きい。なんとなく文章を読むのなら理解は1次関数的についてくるが、言葉を調べながら読むのであれば2次関数的に理解できる、と思った。はじめは極端に遅いが、長い時間をかければ爆発的にわかるようになるんじゃないか。


切り捨て

3年でシステム構築するために学ばなければいけないことは、pythonと統計学、経済学、トレーディング、それにjavascript, PHP, MySQLのブラッシュアップ, さらにCSS、backbone.js, underscore.js。多すぎる。手が回らない。
いま毎日かなりの時間を拘束している、外国語学習を切り捨てるしかない。でも全部は捨てたくない。
英語はどうせ読む文献が英語ばっかりだから放っておいても知らない単語が大量に出てくるのでこのままでよい。フランス語はトマ・ピケティの経済学の本を読みたいので保留。中国語も経済的に重要だから保留。韓国語は・・・時間を食うので残念だけれど切り捨て。ドイツ語は迷うところだけれど、中国語と同様経済的に重要なので一部保留。イタリア語は趣味の世界なので切り捨て。これで2/3になった。30年後の人生がかかってるので、しゃーない。
グラフができた – diary 六帖
ここでグラフができてから3か月半、そこそこ学習は進んだ。

残念だけれど、韓国語とイタリア語はまた時間ができてから。


イタリア語追加

放送大学 授業科目案内 ヨーロッパ文学の読み方―古典篇('14) を聞いたら、どうしてもダンテの神曲を原文で読んでみたくなった。歌曲・オペラの歌詞が聞き取れるようになりたいし。現時点、一番効率のよさそうと思える方法論を使って、1日5分-10分を使う。
まず文法書を10回読みます。ただし発音は非常に重要なのでCD付きのものを使って何度も聞きます。何か月かかることやら。。
並行して単語を1日1語ずつ覚えます。文法が終わり次第、ペースを2〜5倍に段階的に上げます。まずは最低限の1000語、次に5000語を目標にします。


言葉を根拠づけるもの

私たちは言葉を使って思考も会話もするけれど、言葉は記号だ。物事を表す代表者だ。記号はどうあがいたって抽象化を免れないので、言葉が表わす物自体を直接表現することは不可能だ。ある物事を私がAであると感じた。しかしそれが本当にAである保証は全くない。実はBかもしれない。これを客観的に確かめる手段はない。
自分の中でさえ矛盾が起きる恐れがあるというのに、さらに厄介なことに私が認識しているAということを、相手がAと認識するであろう根拠は、ない。私とあなたがAを会話によってやり取りできている気がするのは、幻想だ。まぼろしのうちに私たちは生きている。言語世界とは言語による共通了解が存在するという前提によって成り立つファンタジーだ。
ということを、外国語の学習時に感じる。最近読んでいる哲学入門の解釈の一つでもある。こんなことくらい、20代のうちに勉強しておくんだったなぁ。ああ人生無駄したなぁ。外国語を外国語のまんま学習したって絶対に何もわからない。ハングルをずっと眺めていて分かるようになるかというと、ならない。読書百遍意自ずから通じない。だってこの文字と我々の言語世界との共通了解がまったくないんだもの。ハングルは日本語と文法以外の共通点が少ないので本当に厳しい。いずれ学びたいアラビア語にも同じものを感じる。ハングルには一部に漢字由来の言葉もあるが文字だけ見てもはじめは絶対わからない。なので、我々は日本語と外国語を訳によって接続する。日本語に結び付けることで、共通了解の世界に新しい記号を結び付け、外国語をいわば母国語の代替物として学ぶところから始めざるを得ない。(つづくかも)


最近思いついた学習法

用意するもの:

  • 日本製アニメの外国語吹き替え動画
  • 同日本語の動画
  • 外国語字幕のsrt, assなどのファイル(英語に限ってはかなり正確なスクリプトを載せたサイトがある)mkvファイルからsrtなどを抽出するのもよい。

手順:

  • まず外国語吹き替え版を根性で聞く。慣れていない言語なら字幕と同時でもよい。
  • 次に外国語字幕をテキストエディタなどで開いて読む。1文ごとに日本語動画の音声を聞いて答え合わせ。難しければ日本語動画と同時に読んでもよい。
  • わからなかった単語を抜出し、字幕を例文にして、訳を日本語動画の音声を書きとって保存。後の復習に使う。
  • 最後にまた外国語吹き替え版を字幕なしで聞く。意味が分かれば上出来。

利点:容易に外国語と日本語の対訳を揃えられる。字幕ファイルがあるので単語・例文・訳をセットにした編集が容易で、反復学習用の材料を短時間で大量に揃えられる。しかも音声教材としても使える。また、アニメは易しい表現が多くとっつきやすい。くだけた会話が多いため通常の学習で聞かない表現を多数習得できる。
欠点:英語以外の字幕ファイルはファンが訳したものなので正確でないことがある(でも意外と質は高い)。また、字幕と外国語吹き替えの訳は当然異なるので、字幕を読んでも聞き取れるとは限らない。といってもコアが同じなので、ある意味勉強になるか?学習して間もない言語は分からない単語だらけになるので扱いにくい。

英語ですら、とあるアニメたった1話分で知らない単語が15語もあった。非常に効率は高い。


compromise

PHPの本を読んでいて、unlinkを利用したファイルの削除のところで、どうもわからない単語に出会った。

Whenever you access files on your hard disk directly, you must also always ensure that it is impossible for your filesystem to be compromised.
For example, if you are deleting a file based on user input, you must make absolutely certain that it is a file that can be safely deleted and that the user is allowed to delete it.
(Learning PHP, MySQL, JavaScript, and CSS, 2nd Edition P144)

このcompromiseというのは通常「妥協する」という意味なのだが、妥協では文脈と会わないし、受動態なので「妥協される」となりさらに意味不明だ。ファイルシステムを安全に保てよ、壊されないように気を付けろよ、と言っているように見えるのだが、辞書に載ってない。
web検索してみると次のようなページが見つかった。

辞書に見る”compromise”はリスクの概念に留まると思われるのですが、昨今のセキュリティ関連のニュースで用いられる”compromise”にはもっと具体的な意味、つまり不正利用、暴露、犯罪目的の利用、などが含意されているように思われます。

Merriam Websterでは、
to reveal or expose to an unauthorized person and especially to an enemy
という定義(と<>内は例文)が見られます。このような定義はAmerican Heritage Dictionaryや英和辞典に見られず、昨今のセキュリティ関連のコンテクストでの用法を他に先駆けて取り入れたものではないかと思われます。

なるほど!じゃあやはり、「ファイルシステムが危なくならないように気を付けろ(壊れないように気を付けろ?)」と言ってるので間違いなさそうだ。こんな風な単語の術後的な使い方は、専門的になるほど増えてくるのかなぁ。日本語ですら面倒なのに憂鬱だなぁ。


HSK1-3級

HSK Word Listsをエクセルに取り込み、順にチェックして知らない単語の辞書を引き例文付きで網羅的に覚えていく実験中。1〜3級までようやくチェックが終わり、たった600語のうちなんと42語も知らない・理解の怪しい単語があった。まずすぎる。5,6級はもう全然知らないんじゃないか。6級5000語への道は遠い。


(随時更新)外国語学習用リンク集

いつも使っている教材です。

  • 英語
    • 新聞・ニュース
      • The New York Times アメリカ代表。お金を払わないと月10記事までしか読めません.
      • CNN Edition: International アメリカ代表2。すべての記事にコメントが付けられるようになっており、記事によっては数千もの一般人のコメントが並んでいます。
      • BBC News イギリス代表。もっとも読みやすいです。
    • ラジオ
      • BBC Radio イギリス発国営ラジオ。全放送局がリアルタイムで聞ける上にpodcastも充実しています。音楽番組は著作権の関係か、イギリスからしかダウンロードできません。主にRadio1が若者向け音楽、Radio2がおっさん向け音楽、Radio3がクラシックとジャズ、Radio4がニュース・ドラマ・教養番組です。音質はトークには十分、音楽番組はやや物足りません。
  • フランス語
    • 新聞
      • Le Monde 最も有名と思われる新聞紙。意外と読みやすいです。トップニュースはフランス国内政治であることが多く、背景知識が必要と思われます。
    • ラジオ
      • Radio France なんと全番組がpodcastでダウンロードできる超太っ腹ラジオ。もちろん音楽番組もダウンロード可能。