ゲーム脳が騒がれだしてもう20年は経ったでしょうか。私はファミコン、スーファミ全盛期に子供時代を過ごしたので、ゲーム漬けでした。ゲームの悪影響はありますか?という答えには、実体験からYESと答えざるを得ません。視覚刺激に常に反応し続けなければならないので、何につけても手が出やすくなります。待つことができません。またその刺激、過程と結論、A→B→Cといった三段論法のBが現実に根差していないことがよくあるので、実世界でも論理の繋がらない部分を強引に繋げてしまいがちになります。例えば昇龍拳を発動できるキャラに起き攻めを仕掛ける(A)とほぼ確実に反撃を食らいます(C)が、これは昇龍拳の開始3フレームが無敵だから(B)です。見事に論理の根っこが生活から抜けてますね。
さらに深刻と思いますのは、ゲームに費やした時間による逸失利益です。ゲームはハマることが前提、ハメるための策略を高度に盛り込んだ情報兵器です。その性質上、ひたすら時間だけが食われていきます。金を払って時間も捨てていくわけです。この失った時間は、一生取り戻すことができません。子供時代という貴重かつ濃密な時間、失った時間で本を読んだりものを書いたり考えたりしていればどれだけプラスになったことか。ゲームが日本人の知性を低下させたことはほぼ疑いが無いと思っています。
さてなぜそんなことを書いたかというと、ここのところ電車でスマホをいじっている人の行動が明らかにおかしいからです。今日電車に乗っていたら、右からバリバリと断続的に音が聞こえるのです。右を見るとマジックテープを貼ったり剥がしたり貼ったり剥がしたりエンドレスでバリバリやっている人がいました。彼はスマホで動画に見入っていました。動画に熱中するあまり手が動いてしまったのでしょう。他にもやはり動画を見ながら顔をほじって食べるのを繰り返す人、ブログを見ながら口が開いてくる人、電車の始点から終点まで何十分もゲームでスワイプしっぱなしの人。。色々な報告例があります。2年前くらいから歩きスマホでホームに転落する人も増えてますね。私はゲーム脳が進化したと感じました。プロセッサの進化でさらに豪華になった視覚刺激とソーシャル化によるまばゆいばかりの報酬系の強化により、人間の頭をアヘアヘさせる度合いが赤丸急上昇しています。常同行動の明らかな昂進が目に見えています。やばいです。アヘン戦争再びといった感じがします(儲けてるのは日本企業だけど)。