2025共通テストチャレンジ

オールラウンドになんでもできる塾講師を目指しているので、できる教科は全部解いてやろう、と思って、2025年の共通テストを21科目解いてみました。どの科目も合格点は9割としました。

結果

英R 97 英L 95

数IA 90 数IIBC 93

国 186(評論45-小説45-資料20-古文37-漢文39)

物 81 化 79 生 47

物基 42 化基 46 生基 42

地 67 日 57 世 75

倫 71 政 91

情 98

仏 144 独 114 中 109 韓 40

16教科21科目 1764/2450(72.0%)

6教科8科目 理系 910/1000(91.0%) 文系 913/1000(91.3%)

全体的な感想

新課程になって初の共通テスト。全体的に量が非常に多く、昨今の受験生の情報処理能力には本当に恐れ入る。情報Iや数IAの仮説検定など、新課程で初めて出題される範囲についてはまだ受験生に対策されていないこともあってか、基礎的な内容が多かった。来年は難しくなるだろう。

そして、これは毎年感服しているのだけれど、例年通り難問奇問が少なく、基礎的な内容が網羅されていれば高得点になり、勉強不足なら得点を逃すというよくできた試験であるということ。下の感想でも繰り返し実力実力と言っているように、実力がよく反映される試験だ。若干の例外を除けば、共通テストで取った点数がそのまま二次試験得点率と比例するだろう。共通テストを運勝負とかいう受験生はすでに勝負に負けている。

テストの出来栄えとしては、国数英公情7科目で9割超えたのが嬉しい。当面は塾講師としてやっていけそうだ。理科基礎はあと一歩(88点)及ばなかった。英語以外の外国語はまあ実力通りで、仏を除いて全然解けずひどい点数だった。韓国語はほぼ受験者最低点と同じ。歴史系は文章読解が多く、勉強量の割に悪くない点数だった。

各科目の感想

英語リーディング

2024年の鬼のような物量ではなくなったが、それでも多い。問題は簡単なので、速読と選択肢の情報処理をする作業という感じ。表や絵の読み取りが多く、TOEIC最終パートにそっくりになった。問題傾向も多様で、実力がそのまま点数になると思われる。

英語リスニング

旧センター相当の難易度。問題構成も昔と同じ。内容自体は大した事ないものの、一字一句聞き落とせないため緊張感がすごい。練習を積んだ人や神経の太い人が勝つ。2回繰り返しパートの方が1回のみのパートより聞き取りづらい。落とした設問は2つ、どちらも聞き取りミスで、実力通りの結果だった。いつか満点取りたい。

数学IA

時間制限が厳しすぎる。手が止まったら死。いくらページをめくっても問題が終わらない。計算を工夫しないと無理なので、どれだけ手数を少なくするかが勝負。特に二次関数。そもそも、数学はどれだけ楽をするかが大事な教科なので、手数の省力化は必須だ。新課程でみんなが嫌いな図形が必答になり、その中でもみんな大嫌いな立体図形が出題された。でも問題文での誘導が上手で難解ではなかった。また、新課程で追加された仮説検定、期待値もバッチリ出題された。

数学IIBC

こちらも制限時間が大変。試験時間が10分増えて数IAと同様の70分となったものの、選択問題が2つから3つになり量が爆増した。旧センター時代から変わらず、誘導は丁寧だった。問題作成者のレールに乗れるかどうかが勝負。微積は昨年度と同様、計算は少なく定性的な理解を試す変わった問題だった。文系は数Bの統計が必須(解いてません)となり、理系は複素数平面が復活した(簡単)。二次曲線は何故か出なかった。

国語

旧センターくらいの難易度で簡単だった。現文は第3問が新設されて増加した代わりに、紛らわしい選択肢がめっちゃ少なくなった。そもそも5択ではなく4択だった。全体を読まないといけない問題も最後の1問だけ。ほぼすべての問題が間違った選択肢のツッコミを入れるだけで解ける。現文で生まれて初めて満点取れた。嬉しい。新設された第3問は20点しかないのに高速な情報処理が要求され、けっこう時間がかかる。古文は源氏物語で内容は難しいが、会話文と選択肢のおかげでほぼ内容が予想できた。あと古文単語は裏切らない。漢文は書き下し文を落としたので、句形の暗記は裏切らない。絶対やってね!

物理基礎

共テらしく長文が多い。でも問題自体は旧センターと一緒。所々「わかってます?わかってないと落としますよ」とプレッシャーをかけてくる問題がある。理系には簡単だが、地歴に時間を食われる文系だと学習時間が足りなさそう。

化学基礎

物理基礎と同じ。長文なだけで問題は大した事ない。少々ひっかけ問題もある。ただ覚える量はそこそこあるし、化学独特の計算に慣れるのって大変なので、物理同様、文系には高得点狙いがきつそうだ。

生物基礎

例年通り簡単。必要な暗記量も少ない。その割にみんな勉強してないので、平均点は昔から6割前後で推移している。理科基礎3科目のうちで圧倒的にコスパが高い(地学基礎は知りません)

物理

長文が少なく、答えにくい問も少ない。熱力学の細かい問題がやや答えにくいか。他は至って標準、実力がそのまま出ると思われる。

化学

非常に量が多い。苦しい戦いを強いられたと思われる。化学発光や原油の分流など細かい知識も多数問われる。計算も多いが工夫でなんとかなる。新課程で新しく入ったエンタルピーが問われ、ここだけ計算が面倒だった。

生物

地歴と同じように、資料と知識を組み合わせて解く問題が多い。前知識のいらない単なる文章読解問題も少しある。ある程度知識があり、練習を積めば物理化学よりも容易なのではないか。ただこの形式だと問題設定を難しくして制限時間を厳しくすれば難解がいくらでも可能なので、油断はできない。

地理総合、地理探求

昔より資料読解の量が増えて時間的に厳しくなった。難易度自体は同じくらいか。たまに単なる文章読解問題もあり、ここでいかに落とさないかが大事に思える。

歴史総合、世界史探求・歴史総合、日本史探求

世界史日本史の両方とも、地理と同様の資料と知識を絡めた問題がメインに変わった。それに伴い、要求される知識量自体は減ったように感じた。もちろん高得点なら知識の網羅は必須。読解自体は国語より簡単なのでいかにミスなくするかがとても大事。世界史の方が大まかな知識で解けるので、学習時間を減らしたい人には世界史がおすすめ。歴史総合25点分の導入で、世界史に日本史の知識、日本史に世界史の知識が必要になった。

公共、倫理・公共、政治・経済

公共パート25点は簡単。読解量は多い。倫理パート75点は旧センター+読解力問題という感じ。無勉でも読めば解ける問題が3割混じっている。平均点突破は難しくないので、理系の受験生は旧現社のように、地歴が死んだ時の保険として使うことを勧める。

政経の公共パート25点は「公共、倫理」と共通。政経パートは簡単。倫理より知識問題が少なくその場で解ける文章読解問題が多い。倫理よりも理系に超オススメ。

情報I

2進法やチェックディジットなど基本情報技術者試験相当の知識を問う問題や、ほぼ実務なexcel力を試す問題、プログラミング、データベースの基礎や実務、数Iの統計の延長などなど盛りだくさん。にもかかわらず全受験生の平均点は73点、この内容を全受験生がマスターしてるなんてすごいなあ。量は多いが問題は(知ってれば)簡単。プログラミングはpython風の疑似言語で、配列番号が1から始まるのが特徴だった。excelも1から始まるし、0ベースだと混乱するもんね。

フランス語

英語と比べてかなり量が少ない。60分で終わる。序盤には発音、単語、文法、成句を問う問題があるが、基礎的なことにとどまる(全然できなかったけど)。後半の読解は英語と比べて選択肢が素直で、明らかに簡単。

ドイツ語

長文を読んだことがなく、単語も2000語程度しか覚えてないので、終始暗号解読をしている気分だった。基本文法、並べ替えのほかは英Rのような長文が4本。得意不得意もなく全体的に落としたものの、しょせんヨーロッパ言語なので、カンで実力以上の点数が取れたように感じる。本来なら100点切ってるはず。実力がないことを差し引いても、フランス語より長文が長く、選択肢も難しく感じた。あえてドイツ語を選択する受験生のレベルが高いようだ。

中国語

序盤は発音関係の問題が多く配点も高い。自分は耳からの学習をあまりしていなかったので、ほぼ全滅した。文法も壊滅。長文は他の二外と同様に簡単。平均8割超とのことだが、ドイツ語フランス語より難しく感じた。生半可な実力で挑むと歯が立たないだろう。

韓国語

現時点の韓国語力は中1レベルなので1ミリもわからず、ランダムにマークした場合と変わらない点数になった。発音文法は控えめで読解が8割。読めれば解けるはず。問題文がかなり長く、中国語より難しいと思われる。

反省点

物理、化学、地理、世界史、倫理、フランス語についてはまあまあできましたが、まだまだ実力不足。9割取るまで頑張っていきたいです。

生物、日本史は平均点を割りました。全然教えられるレベルではないです。相当頑張らないとだめです。

ドイツ語、中国語、韓国語はズタボロでした。資格試験を視野に入れているものの、道のりは厳しそうです。

地学のみ今回解いていません。理系で地学をやる人はほぼゼロてますが、文系は地学基礎を使う人が多いので、近い内に極める必要がありそうです。

不得意教科は少しずつ勉強していって、総合9割を目指したいです。