CDレビュー: Robert Schumann, Joseph Haydn, Berliner Philharmonikier(orch), Wilhelm Furtwangler(cond) – Symphony no.4, Symphony no.88 (DG111 CD17)

(画像は新バージョン、1曲オマケがついたものです)

★★★★☆

 

DG111の17枚目。シューマンの交響曲4番、ハイドンの交響曲88番です。

古い演奏ながらシューマン4番が見事

前作に続いて1950年代の非常に古い演奏です。指揮者のフルトヴェングラーは最近亡くなった吉田秀和さんも絶賛している伝説名高い人物ですが1954年没であるため、彼の録音は軒並み古く、正直聞くに堪えないものも沢山出回っています。あと10年生きてくれていれば素晴らしい録音が残せていただろうのに残念です。

 

Wilhelm Furtwängler.jpg若きフルヴェン。かっちょいい~

ヴィルヘルム・フルトヴェングラー – Wikipedia

このCDはリマスターがかかっているのかモノラルながらド迫力です。まずシューマン4番、ベートーベンから続いていると思われるドイツ系お得意の微ダサ旋律をくどいくらい繰り返す第一楽章はテンション上がること間違いなし!調べてみるとシューマンはベートーベンに憧れてたんですね。憧れてたってこのような胸をくすぐる旋律は一朝一夕で生み出せるもんじゃないです。素晴らしい。

第三楽章もやはり気持ちのいいダサさです。これでバレエできるんじゃない?

 

一方後半のハイドン88番は極めてお上品な印象です。まだまだ私にはこの手の曲を心から味わうことができません。もっと枯れなきゃ無理です。そういえば数年前に年配の彼のことを枯れ死と呼ぶと聞いたことを思い出しました。

ハイドンは108曲も交響曲を作曲しています。モーツァルトの倍以上。書きすぎです。モーツァルトの序盤の交響曲もそうですが、本曲も交響曲というよりは弦楽の合奏がちょっと発展しただけというような雰囲気です。木管金管が全然目立ってません。これが年を経るにしたがってどんどん楽器が増えていくわけですがどういう経緯で大編成化していったのでしょう?マーラーなんか1000人編成というキチガイ的な超編成の交響曲を作ってますし。西洋音楽史を学んだらそこらへん詳しく解説されてるのでしょうか?とても興味があります。西洋音楽史は西洋の本が一番詳しいでしょうから、探すのが大変です。

 

 

クラシックの他のCDレビューはこちらです。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。