1000冊読みたい

私は30を超えるまでほとんど読書してきませんでした。

正確にいうと全く読んでいなかったわけではありませんが、30になるまでに読んだ本はせいぜい100冊に満たないと思います(漫画や参考書などを含まない)。一般的にどうなのか分かりませんが年齢に対して相当少ない方だと思います。

私は他人より言語的成長が遅く、国語のテストだけいつも点数が悪かったことを覚えています。記述式の問題となると特にガクッと出来が悪くなり、足を引っ張っていました。他人の会話が早くて聴き取れないし、自分から発信する言葉は支離滅裂で筋が通りません。これは自閉症スペクトラムのせいもあるのでしょうが。

とりわけ、あらゆる作品に対してとか、出来事に対しての感想を持つことができませんでした。これは自分の中に言語的世界が全く存在しないため、その世界に働きかける存在であるはずの作品や出来事が、自分に対して何等の喚起を引き起こさなかったためであると理解しています。暖簾に腕押しです。

20代になったころは引きこもり生活を送ったこともあり頭は以前よりもパーになっていました。今思い出すとゾッとするくらいアホです。しかし20代前半、何とか社会復帰して働いたり他の人間と関わっていく中で少しずつ言語的世界が自分の中にできていくようになりました。自分の頭の中の膿が取れ少しずつクリアーになっていくのが実感できました。

30を過ぎてやっと、本を読むための頭の素地ができたと感じています。たぶん、以前だったら読んだところで理解できず通り過ぎ、何の作用も及ぼさず糧にもならなかったことでしょう。ふつう、読書は10代~20代特に学生時代にインテンシブに行うものであり、私は10年以上のハンディキャップを背負うことになりました。しかし今からでも決して遅くないと思っています。いろんな本を読んでいろんなことを感じたい。疑似体験したい。さまざまな国・立場・生き方をもつ人の無数の考え方を知りたい。自分がいかに物知らずだったか思い知ってみたい。そして自分がどのように変わっていくのか、それとも変わらないことを発見するのか、いずれの結果になるのかわかりませんがそれを観察してみたい。

さしあたり目標を設定することにしました。まず1000冊です。1000冊と言うとホリエモンが刑務所で読んだ数と一緒ですね。彼の本に対するスタンスは「情報のコンパクトな塊」に過ぎないので私は好きではありませんが、彼の本も何か感じるところがあるでしょうから読もうと思っています。それは置いておいて、1000冊読むには1冊2時間として大体2000時間かかります。とても長いように感じますが、司法試験に受かるためには10000時間かかることを思うと大した時間ではありません。私が味方につけるのは時間です。我々サラリーマンはどうあがいたって1日に確保できる時間は1時間程度です。ゆっくり金持ちになりなさい、というバフェットの言葉を信じます。年月をかければよいです。1日1時間読書すれば5年弱で1000冊達成できます。当面の目標とします。速読は嫌いなのでじっくり味わって読みたいです。

ここにすんばらしい読書ブログがあります。私も読者です。彼のような超立派な書評を書くことはできません。しかも彼が評しているのは新刊書ばっかりです。なんでそんなにポンポン見つけて買ってしかも1日1冊くらいのペースで更新できるのか不思議です。

いわゆる名作、古典の類を私はほとんど読んでいません。まずこれらから手を付けます。新本屋に並んでいる目を引くような新刊書はたまには読みますがしょっちゅうは読みません。というか周りに本屋がないので無理です。Amazonでは手に取れないし、外れたら嫌だし。したがってセレクトする書籍は基本的につまんねえものになるでしょう。

読書の時間を増やせばトレードオフで何かを削らなければいけません。株の記事を書く頻度を減らします。週末限定か決算などの大きなイベントのときだけになるでしょう。イナゴ情報は調べていて面白かったけど根本的にはOakキャピタルみたいな糞会社によって嘘IRを出したり相場をめちゃめちゃにしてるだけなのですから非生産的です。それより企業分析が面白くて仕方ありません。のでフィスコレポートは今後も継続して読みます。いろんな企業がいろんなことを考えて面白い商売を考え実行し試行錯誤する様こそが面白いのです。経営者や企業・起業に関する本も読みたいです。ファーストリテイリングの柳井氏とかソフトバンクの孫氏とか。人間的には嫌ですが彼らの思想や行動は面白いに違いありません。日本中読みたい本で溢れています。困った困った人生が足りないよ。


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