CDレビュー: Ola Gjello – Northern Lights(2012)

★★★★★

若手音楽家による合唱曲集

オーラ・ヤイロ(1978-)はノルウェー生まれの若手音楽家です。ノルウェー国立音楽学院、イギリス王立音楽大学で学んだ後、アメリカに渡りジュリアード音楽院で作曲の修士号を取得するという輝かしいリッチ野郎(いけすかねぇ!)です。

本作品は彼の合唱曲集という位置づけで、オケや弦楽カルテットとの共演もありますがメインは人間の声オンリーの曲です。彼は敬虔なキリスト教徒のようで、そのほとんどの副題がKyrie EleisonやAgnus Deiと宗教曲なのです。

人間の声の偉大さで魂を揺さぶる

人間の声オンリー曲がどれも素晴らしい。声は様々な周波数を含んだ複雑な音ですが、これが多重になると、みんなに共通する音の部分が丸く重厚なパイプ?土管?のような基盤になりつつ、共通しない部分が合唱団独自のスパイスとなって振りかけられるわけです。演奏によって一つとして同じ音とはならないでしょう。これらがまた和音になるんですよね。静かな音も美しいし、5重にも6重にも重なってしかもこれが幻想的美しい和音だったりするともうブルブルしちゃいます!特に表題曲 Northern Lights が最も素晴らしい。特に後半の不思議な和音とその後の静寂にかけての流れが最高です!当たり障りのない言葉でしか表現できないのがもどかしい。

彼のアルバムはもう1枚Amazonで出てるので、こっちも聞いてみようかな。。

 

 

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