CDレビュー: Read Gainsford & Richard Spece – Music for Clarinet and Piano (2014)

★★★★☆

クラリネットはどことなく間抜けのようで、実は度量が広くて暖かい音を出す不思議な楽器だ。作曲者はいずれも20世紀の現代音楽家で、不安定なメロディーラインを特徴とする。現実と虚構、秩序と錯乱のあいだを行ったり来たり。これをクラリネットが演奏すると、ふざけているのか優しいのか狂ってるのか大真面目なのか全く判然としないのに、聞き手の気持ちはモヤモヤしない。何故かすっきりする。何度聞いても不思議な音色だ。

個人的には3番目のHamiltonさんの4番勝負が動きが大きく構成もアゲアゲだったり諧謔効かせまくりだったりで、一番好き。

 

 

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