「企業の節税策に報告義務 政府検討―税理士・ コンサルに税逃れ防止へ罰金も」についてJIAから見解が出たが市場の反応なし。

本日昼頃にジャパンインベストメントアドバイザーから例の日経記事への見解が出た。

一部報道に関する当社の見解について

http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?template=announcement&sid=23872&code=7172

タックスヘイブンに関連会社を作って利益を飛ばす問題への対策が目的のはずだ、という見解は具体的で的を射ているように思う。日経の記事が節税策の例として挙げたオペレーティング・リースが的外れなのは分かっていたので、まあそんなところでしょう、という感じ。

ところがこの見解で一番怖いのは「減価償却費の定率法の廃止について・・・当社としましては2017年から廃止されることを前提にすでに準備をしております。」というところだ。なんとJIAは定率法の廃止をとっくに見込んでいる。定率法が廃止されるということはリース開始直後の減価償却費が少なくなり、投資家の節税効果がガクンと落ちて商品価値が激減するということだ。FPGはあの記事以降、まだ定率法への言及をしていない(有報にリスクとしては書いてある)。FPGホルダーから見れば、この記事はむしろマイナス要因だろう。私は先週の時点で撤退している。

FPGのモデルは古典的 – diary 六帖

この記事でも触れたように、リース品の定率法は実は1998年に一度廃止されている。この業界は昔から政府とのイタチごっこ、あるいは税法をめぐる駆け引きゲームなのだ。JIAは後発組だけあって賢い。既に再生エネルギー事業などに投資を分散し始めているので、2017年までに逃げ切るつもりかもしれない。

JIAもFPGも本日株価に反応が全くなかった。この見解が出ようが出なかろうが政府の出方次第であるビジネスモデルであることは変わらないので、一時の過熱感がいつも通りに戻ったと考えるべきか。明日日本証券新聞にこの見解が載るらしいが、明日も反応がなければこの結論が一応確からしいはずだ。


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