Amon Tobin – Foley Room(2007)


★★★★☆
リズム番長Amon Tobinが別人になった。今まで多用していた他人の曲、音のサンプリングをやめ、自分でサウンドをすべて組み立てたと思われる。サンプルされている音は水道の音やトラの声、虫、機械、弦楽器、多岐に渡る。特に水回りの音で構成された5曲目Kitchen Sink、フライパンやガラスや食器をたたく音で構成された7曲目Foley Roomは新しいビートの可能性を探求した面白い作品だ。ただ今までのTobinさんの作品に存在した、不気味なエネルギー、破滅を感じさせる気持ち悪いうねりがこのアルバムにはあまり感じられない。音がクリーンすぎるのだ。機器の制約のせいか今までローファイ寄りのサウンドだったのが、このアルバムでは高音寄りになって、ビートを重ねても清浄な響きになってしまい、どこかで聞いたような既聴感?を感じさせインパクトが弱まってしまった。


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