Artur Rubinstein(piano), Symphony of the Air(orch), Alfred Wallenstein(cond) – Saint-Saëns: Concerto No. 2 / Franck: Symphonic Variations / Liszt: Concerto No. 1(RCA Living Stereo CD56)


★★★☆☆
ポーランド出身のユダヤ人、アルトゥール・ルービンシュタインのピアノ協奏曲が3曲も入っているこのアルバム、やや録音が古く、しかも後半の2曲は恒例のオケの音ずれが頻発します。アメリカの楽団は元気はいいんだけど荒っぽい。。20世紀に活躍した大演奏家はみんなユダヤ人だ。なんで?
フランス音楽といえばいわゆるエスプリに富んだ、一歩引いて訳分かるような分からないような謎和音を繰り出しまくるのが特徴ですが、サンサーンスのピアノ協奏曲第2番はこの法則に当てはまらず直球です。特に第一楽章。マイナーでドジャーンと攻めるド演歌とベートーヴェンを混ぜたような波がやってくる。ピアノ爆速の第三楽章も聞きごたえがあります。
ダサカッコいい系譜の強肩打者、リスト様の協奏曲は冒頭の旋律がいつも通りの激ダサで、胸に響きます。終盤に再び現れるメインテーマも安定のダサさ。これを強烈に荘厳に演奏してくれるといいのだけれどピアノ以外はいまいち。木管が浮いてるし全体的にずれてる。ピアノは見事です。明らかに規格外のキチガイ譜面なのに超絶かっこいいです。オケがもうちょっと上手だったらなあ、残念。他のCDでもう一度聞いてみたい。


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