田舎の欠点

昨日、腹立たしい出来事があった。
2月から下の子2人がある書道会の教室に通っていた。もう引っ越すので昨日が最後のレッスンとなった。この教室は、この界隈では有名なとある書家が会長の書道会で、西湘地域ではそこそこ大きな会だった。こどもたちを見てくれる先生はご高齢の女性で、その会長の奥さんだった。
月に1度会報が発行され、級位・段位別の順位が掲載される。その会報によると、どうも会長はごく最近に亡くなったらしく、会長は別の人に変わっていた。
最後のレッスンのとき、先生が「ちょっとひどいわよねぇ」とこどもたちに話しかけた。なんと、一番下の子の順位が不当に下げられたというのだ。先の新会長が「これは大人が手伝って書いたに違いない」と言いがかりをつけたという。もちろんそんなはずはない。先生も抗議したという。
手前味噌だが一番下の子の字は書道を初めて3か月なのに上手い。今回の課題は「は」だったのだが、見事な太く力強い字なのだ。その字が、何故か下から数えたほうが早い順位に落とされている。一番になった人の字は会報に写真で掲載される。のだが、その「は」は下手だった。曲がっているし、細くひょろひょろだった。ちなみに会長の娘はなぜかいつも1位で、必ず写真が掲載されている。今回の字は一人だけかすれていて、決して上手ではない。
こんなことがあると、田舎がますます嫌になる。異質なもの、脅威と感じたものをすぐに排除する。曇りの無い目で見ようとしない。先生はいい人だったのに、最後の最後でケチがついてしまった。
妻がこの気持ちを最も表現できる言葉がなにか探していた。
「バカヤロウ」
この5年間数々の習い事をこどもにさせてきたが、どれも見学だけでやめてしまったり、長続きせずすぐやめてしまっていた。いずれも理由は「他のこどもが騒ぐ、ふざける、真面目に取り組まない」。毎日富士山が見えるし海も近いし景色はいいのにね。人間が悪い。


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