Amon Tobin – Bricolage(1997)


★★★★☆
前から気になっていたAmon Tobinさん。昔、supermodifiedというアルバムを聴いたことがあって、これがまた攻めるリズムのよく乗ったテクノ?ブレイクビーツ?のような不思議なサウンドだったことを覚えている。今回は、1stアルバムを聞いてみた。
輪郭のぼやけた都会の裏通りの霞がかった夜の風景にブレイクビーツが密集する、なんともジャンル分けできないトラックが14も入っていた。ジャズっぽいものから歌舞伎町か荒木町かと思うような不気味なバックトラックもある。1997年ということもありビートのエッジがあまり効いておらず、野菜のような音がする。それがまたよい効果を生んでいるように思う。東京っぽい。
全曲安定して良いが大きな衝撃になるような曲もなく、敢えて挙げるなら6曲目The New York Editorと11曲目One Day In My Gardenがよかった。


グラフができた


9/14の続き。3週間越しでやっとグラフができた。週に2時間くらいしか時間が取れないのでしゃーないが。
上のグラフは、LanguageTrainerの問題の回答状況、復習状況を示したもの。一度問題を解くと「1回解いた」に集計される。翌日に同じ問題が出るので復習すると「1日復習完了」に、さらに1週間後にまた復習すると「1週間復習完了」に、(略)、で、最終的に「1か月復習完了」に集計されたものを、長期記憶に入ったものと考える。完全に自分用。でも、もっと機能を増やしてまともに公開できるようになったら、皆さんにもモチベーション維持のために活用できるのではないかと思う。
PHPでDBを読んでJSONを作り、それを下流のJavaScriptに渡してグラフを描いてもらう、という設計にした。遅いmiraiserverでも3秒程度で表示される。せいぜい150行程度のコードで、キレイなグラフが描けた。flotr2は楽だ。
今回最もつまづいたところ

<head>
<script>
(function bars_stacked(container) {
//グラフをなんやかんや
})(document.getElementById("graph_individual"));
</script>
</head>
<body>
<div id="graph_individual"></div>
</body>

では、動かない。divのオブジェクトを作るよりも先にscriptの中身が動いてしまうらしく、オブジェクトがねぇよ、というエラーになる。

<head>
</head>
<body>
<div id="graph_individual"></div>
<script>
(function bars_stacked(container) {
//グラフをなんやかんや
})(document.getElementById("graph_individual"));
</script>
</body>

とせざるをえない。
PHPからJSONを受け取るには、PHPで変数に

$json_data = json_encode( $info );

のように変数に文字列をしまっておいて、JavaScript側では

var arr = JSON.parse('<?php echo $json_data ?>');

のようにして受け取ると、見事に処理が進む。このとき、必ずphpのタグをシングルクォーテーションで括っておかないと、文字列と認識されずエラーになってしまうので注意。
なお、一番右の「1か月復習完了」に入るまでに最低2か月かかる。気が長い話だが、2か月自分で使ってみて、相当効果があった。特に、伸び悩んで行き詰っていた中・韓国語に光が見えてきた。


Faust – Faust(1971)

★★★★★┐(´ー`)┌

ドイツ出身のバンド、ファウストの1stアルバム。
わけわかりません。
でたらめなようで、曲の構成があるにはあるが、最初から最後までどこをどう聞いても予想の斜め上の音しか出てこない。ここまで混沌としたものは狙ってもなかなか作れないんじゃないか。壊れたおもちゃとUFOと電波、ネオンサイン、喫茶店の古びたテーブルゲーム、それらを体育館に整列させたような感じ。まず曲名が変だ。Why Don’t You Eat Carrots「にんじん食え」。
3曲目Miss Fortuneは16分36秒と超巨編だけれどこれは感動巨編。今までに聞いたことがなく、これからも聞くことのできないようなサウンドだろう。なんというか言葉で説明するのがあほらしくなるような楽曲なので、一聴をお勧めします。昔はこんなバンドにお金出してたんだからすげぇよな。
今年一番わけわからん衝撃を受けたアルバム。


Ministry Of Sound – Ibiza Annual 2014(2014)


★★☆☆☆
最近のクラブ・ミュージックを聞いてみたくてセレクト。
10年前と使っている音はあまり変わっていない。新しいといえば時々ガラージのようなサウンド、ダブステップのようなサウンドを4つ打ちに絡めてくるくらいか。
全体的にパンチが足りなすぎる。ググッとビビッと来る曲が全然ないぞ!はずれと思った曲は飛ばし飛ばし聞く羽目になった。特に1枚目は全然ダメ。2枚目はアップリフティングな曲も入ってくるけれど、ワンパターンだったりサウンドに魅力がなさすぎだったりでまいった。もうクラブミュージックは聞けないんだろうか。。
1曲、Galantis の You という曲だけはよかった。サウンドコラージュと不思議なヴォーカルを天空城に乗せていざボブルの塔へ(DQ5)・・・という感じだ。この曲だけ目立ってるね。スウェーデンから最近出てきたユニットで、まだアルバムもないらしい。リンク先のPVは全然天空じゃなくてアンダーグラウンドだった。


MySQL LIMITの開始位置

書いておかなきゃ絶対忘れる!

Be careful with the LIMIT keyword, because offsets start at 0, but the number of rows to return starts at 1.
So LIMIT 1,3 means return three rows starting from the second row.

なんとLIMITキーワードの第1引数で与えたoffsetは1からではなく、0から始まるらしい!覚えておかないと1つずれたことが原因で意味不明のデバッグを強いられる!

SELECT * FROM temp 5,50;
または
SELECT * FROM temp LIMIT 50 OFFSET 5;

なら、5番目のレコードから、ではなく、「5レコード飛ばす」という意味になるということ。


主客の一致

三木清 – 哲学入門
http://www.aozora.gr.jp/cards/000218/card43023.html
数年ぶりに2回目で読み始めた。1回目はわけわかめだったな。以下、私の理解なので、原著とは飛躍がある可能性がある。
序盤、主観的なものと客観的なものの統一について述べている。この統一って、日常全然できなくて困っていることの一つだ。もう少し後に知性も道具(言葉や概念)を使っているという個所が出てくる。道具は客観的なものなので、主観的なもの(わたし)とは距離がある。しかし主観的なわたしは客観的な道具を使って何かをせざるを得ない。道具がなければそもそも何もできない。この日記だって文字を使わなければ書けない。自分の内側でうにょんうにょんと蠢く主観的な「何か」は道具を使ってはじめて表現できる。
しかし主観を客観に写し取るいわば翻訳の過程に必ず誤差が生じる。自分の思ったこと、考えたことを逐一正確な言葉で表現するのはなんて難しいんだ!といつも思う。さらに逆の過程として、書いた言葉に自分の思考も制限される。書いてしまったものは自分の内側にはない、外側にあるものなので、自分が考えたこととは別のものだ。別のものであるからこそ、そこからまた自分も影響を受ける。
人間なら必ず主客が統一されてるような筆致で書かれてるように見える(言及はされてないか?)けど、これ、とーっても難しい。言葉とわたしはまったく別のものなのだもの。そして、他人がうけとるものはわたしではなく、言葉なのだ。他人にはわたしではないものしか見えない。だから言葉を、道具を限りなくわたしと一致させなければならない。いや他人のためだけではない。自分のためにも一致させなければ、知性を成り立たせる前提が危うくなる。考えているようで、実は考えていないなんてことが起こりうる。想像すると恐ろしいが、言葉を媒介にしないと思考できないのだから、主客が一致しているかどうか、自分には非常に分かりずらい。
この考え方は必ず芸術につながっていくだろう。自分が想像しているままの絵を描きたい。思った通りの音を出したい。誰もが考えることではないかと思う。しかし想像を絶するような鍛錬が必要なことも、誰もが想像できるだろう。じゃあ一致することなんて永遠にないんじゃないか。でも近づきたい。ならば訓練だ。
ちっぽけな自分自身にすら近づくことが難しい現状を変えるために、書いたり、描いたり、考えたり、音を出したり、どこまでも終わりのない道の向こう側に静かにうんざりしつつも歩くのをやめないで一生を終えたい。