世界が戻ってきた

うどんに投入する天カスを買いにローソンストア100へ行きました。100ローは私のような金のない単身者にとっては食材の量がちょうどよく使いやすい店で、調味料や野菜などよく買い物をします。

小さい食品の並ぶ棚を見て歩きながら、前の家にいたときは、自然食品や有機野菜以外の食べ物はまるで、食べ物の形をした毒物であるかのような扱いをしていたことを思い出しました。買える食材は有機JASマークの付いたものか、都会のデパ地下にしかない「こだわりや」「ナチュラルハウス」などの店で売られているものに限られていました。ここで買った物だけが食品と認められ、他の食品はゴミでした。

3か月前の引越直後はひたすら多くのスーパーやドラッグストアを見て回ることを日課にしていました。50店舗は回ったと思います。1円でも安い食材が売っているのはどこなのか調査することが目的でしたが、前の家では決して食べることができなかった、色とりどりの食品を見ることも好きでした。

ああもうこの食べ物たちを毒だと思わなくていいんだ。そう考えると店中の品物がいとおしくなりました。彼らはどこからやってくるんだろう?どんな経験を与えてくれるんだろう?

わたしは今、世界を取り戻しつつあるようです。世界がやってくるスピードが速すぎて、一時的にバランスが取れなくなっているようです。外を出歩くと不安になり、人の多い通りや夜の暗さで心がざわつくことが増えました。この世界で生きていてもいいということが実感できれば、不安も取れていくのではないかと思います。


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