書籍レビュー: 常識人は意識してクラクラする 『プチ哲学』 著:佐藤雅彦

★★★☆☆(巻末対談の一部分だけ★★★★★)

 

クラウドワークスでとあるライティング業務のトライアルに引っかかったので、大慌てで課題図書のうちすぐ読めそうで興味のある本を調べ、図書館まで自転車飛ばして借りてきて、大急ぎで全部読んで記事を書き上げました。今日本業の仕事が一段落した夕方~夜のことです。なにしろ、明日から本業の仕事量がドッと増えるかもしれないので、急ぐしかありませんでした。

ここではトライアル記事の体裁の制限で書けなかったことを書きます。採用されれば、ねんがんの安定収入(少ないけど)が入ることになります。

 

佐藤雅彦さんと言えば「ポリンキー」「だんご三兄弟」「ピタゴラスイッチ」で有名です。ピタゴラスイッチはこどもと一緒に見ていて好きだったので、こりゃあうってつけだぜ!と思ってマッハ借りして一気に読んだ、のですが、あんまりおもしろくなかったです。。

「プチ哲学」というのは哲学までは行かないけど視点をちょっと変えてみると世界の見え方が変わるぜ―系のビジネス書なんかでもありそうな奴で、彼の特徴であるkawaiiイラストとともに解説が添えられているのですが、残念なことに取り上げられている事柄への考察が浅かったです。軽く読んでもらえる本ということがコンセプトなのでしょうがないんですけれど。次はもっとマジメに書いてある本を読んでみたいです。

 

一点だけとても納得したことがあります。巻末に漫画家の中川いさみさんとの対談が収録されていて、ここで佐藤さんが面白いことを言っています。

佐藤:・・・中川さんは非常に常識人だと僕は思うんです。僕は自分を普通に常識だと思っているんですけど、それと同じ意味で常識人。例えば、「スコーン、スコーン、コイケヤスコーン♪」を僕が町でやっていたら、僕は変な人ですよね。ところが、こういうCMやれば、スコーンの認知率が70%になりますよってスポンサーに話すとき、僕はすごく常識的な人間ですよね。CMという枠の中では奇妙奇天烈なことをやりながら、同時に、どうしてそれがクラクラするのかということがわかる自分はすごく常識的なわけですね。そもそも僕が変な人間だったら、あんな変な状況にもクラクラこないわけです。あれがクラクラくるということは、自分がすごく普通の人なんですね。中川さんの漫画はやっぱり普通じゃないところがあります。でも、それが面白いと客観的に分かる中川さんは極めて常識的だと思います。

・・・

ああ!なるほど!

だからこの本面白いと思えなかったんだ!

私は「スコーン、スコーン、コイケヤスコーン♪」を町でやる人間が大好きなんです!それも、クラクラ来ないでフツーにやってる人間が好きなんです!!

壊れる壊れないといったレベルをハンドル使って調整している作品って後ろ側の手が見えちゃいますもんね!素でぶっ飛んでる人とはエネルギーの出し方が違いますね!

だからだ!

ありがとう佐藤さん!

 


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