Kenny Dorham – Quiet Kenny(1959)


★★★★★
1曲目のイントロがすごい!!ベースのPaul Chambersさんの技が光る、かっちょいいーー。イメージとしては、川崎の港沿いのうらびれたスナック街。いい意味で気が抜けているトランペットの音のせいだ。続く2曲目My Idealも悶絶するほどあったかい名曲。派手でも奇抜でもないが、何度も繰り返し聞きたい1枚。


JT強すぎ

工場がどんどん閉鎖され、桃の天然水からも撤退する、などと弱体化しているような気がするJTだが、全くそんなことはなかった。
アニュアルレポート | JT ウェブサイト
まずアニュアルレポートが158ページもある。さすが巨大企業。これによると国内市場・海外市場ともに、販売本数は漸減している。しかし利益は確実に増加している。

CAGR 13.2 %
過去 5 年間( FY2010 〜 FY2012 :営業利益、 2013 年 1 ─ 12 月、 2014 年 1 ─ 12
月:調整後営業利益)の年平均成長率
CAGR 31 %
一株当たり配当金の過去 5 年間の年平均成長率

収益増のからくりは、単価増。

2013 年の調査によると、世界全体の総需要は、中国を除けば、
わずかながらも減少傾向にあります * 。しかしながら、たばこ
産業の構造は強固であり、厳しい環境下においても、主に製
品価格の上昇により、全体としての売上収益は成長を続けて
います。この総需要の減少と売上収益の増加傾向は、今後も
継続するものと予想されます * 。

独占性と中毒性がこの会社の本質だ。ジャンキーを食い物にして、彼らが抗うことのできないゆったりとした値上げによって成長していくというモデルだ。価格支配ができる最大の利点を生かし、営業利益率27.5%を誇る。国内の利益率はわずかながら縮小傾向だが、海外市場での収益は飛躍的に伸びている。なお来期は、円安のため-11.4%と大幅に営業利益が落ちる予定。海外展開する企業の辛いところだ。
昨今の規制強化については、私はタバコが嫌いなのでよいが、JTにとっては飯の食い上げになるのでたまったものではない。当然、批判的な記述が目立つ。

近年、製品そのものに対する規制が高まっています。プレー
ンパッケージング規制の導入に加え、各国規制当局は、たば
この規制に関する世界保健機関枠組条約のガイドラインに
則り、たばこの原材料やたばこの煙中成分に対する規制を、
より積極的に施行しつつあります。また、欧州では、欧州た
ばこ製品指令の改定を受けて、警告表示面積の拡大、製品の
個装形状の制限や添加物が禁止されることになり、 EU 加盟
国は 2017 年 5 月までの対応を求められています。このよう
に、個々のたばこ製品の特徴を排除しようとする規制は、多
様化するお客様の需要に対応するための企業間の公正な競
争を阻害する可能性があります。また、こうした特徴のな
い製品は、偽造を容易にし、密輸品の摘発を困難にするため、
不法取引が増加します。

記述があからさますぎて政府と企業の対決という軸が見えてきそうだが、税収減につながる規制強化をなぜ各国が推進するのかわからない。税収減と医療費増を天秤に掛けると、医療費増の方が痛いってことなのかな?
海外展開の所の画像。フランスの煙草の警告はすごいですね。

「吸うと死ぬ」と書いてある。

今日までのところ、当社グループは喫煙と健康に関する訴
訟において一度も敗訴しておらず、また和解金を支払った
こともありません

なんで!?
あとこのアニュアルレポート、たばこの利点も欠点も書いてないね。なんで!?


Pride And Prejudice 1-5 覚書

登場人物が多くて混乱しそうなので、自分用にまとめる。
あらすじ
時は18世紀、イギリスの片田舎ロングボーンにて5人姉妹を抱えるベネット家の近所に金持ちの独身イケメン・ビングリーが引っ越してきた。ベネット家のお気楽長女ジェーンは彼に見初められるが・・・?
登場人物
・ベネット家
ベネット夫人…頭おかしい。うるさい。娘を結婚させること以外の思想は存在しない。ジェーンがビングリーに気に入られたことを夫にも他人にも自慢しまくり。LibriVoxのドラマ版の話者が話すの早いしウザくてはまり役。顔がいいジェーンを贔屓している。
ベネット氏…皮肉屋親父。知性があるがベネット夫人はアホなので会話ができない。なぜ結婚したのか。エリザベスを贔屓している。
ジェーン…長女。美女。悩みが無い。他人はみんないい人だと思っている。物事をポジティブにしか見られない。
エリザベス…次女。主人公?中立的な視点を持つことができる。おそらく親父譲り。ダーシーに冷たい扱いを受けるが気にしない。ジェーンに皮肉を言うが通用しない。イライザ、リジーと呼ばれ方が一定しない。
メアリー…三女。本好きだが読んだ内容を現実に適用できる知性が足りないようで、すでに2回もはずしている。序盤で親父に暗に馬鹿にされている。
キティ…四女。詳細不明。
リディア…五女。詳細不明。
・ビングリー家
ビングリー…お坊ちゃん。イケメン。金持ち。アホではないが、5姉妹に囲まれて舞い上がるやや心配な人物。ジェーンに一目惚れ。ダーシー大好き。
ビングリー姉(3人?)…金持ち。詳細不明。
ダーシー…ビングリーの友人。イケメン。金持ち。少女漫画に必ず出てくるいけ好かない野郎。
・ルーカス家
ベネット家のお隣さん。長女は普通の人、次女はお転婆でエリザベスの友達。

古典であるが非常に読みやすく面白い。もし現代に作られたなら間違いなく少女漫画になっている題材であり、ダーシー×ビングリーで有明が盛り上がっているだろう。アゴが尖っていて悪そうな目つきをするいけ好かない野郎が活躍するお約束に従うなら、この後ダーシー・エリザベスの関係で一悶着あると思われる。なお、この小説はチャプター61まである。先が長い。まだ序盤で、主要登場人物が対峙したところまでであり、主題の高慢(pride)についても「ダーシーは金持ちだから高慢なのはしょうがないよね」くらいしか現れていない。続きに期待。


直接株とは関係ないけれど

The average doctor may be more likely than the average widow to elect to become an enterprising investor, and he is perhaps more likely to succeed in the undertaking. He has one important handicap, however―the fact that he has less time available to give to his investment education and to the administration of his funds. In fact, medical men have been notoriously unsuccessful in their security dealings. The reason for this is that they usually have an ample confidence in their own intelligence and a strong desire to make a good return on their money, without the realization that to do so successfully requires both considerable attention to the matter and something of a professional approach to security values.
―The Intelligent Investor, Chapter 5

アメリカの医者は自信を持ちすぎてて失敗しやすいから保守的に運用しろ、とのこと。エリートって日本もアメリカも同じなんだねぇ。驚いた。


Great Pianists of the 20th Century Vol.4 – Claudio Arrau I (CD2)


★★★★★◖ฺ|´⌣`*|◗·˳♪⁎˚♫
2枚目はブラームス集。1-2曲目はパガニーニの主題による変奏曲で、有名なパガニーニの奇想曲24番をひたすらアレンジしまくった大作。この曲はリスト、ラフマニノフといった人外ピアニストたちも編曲しており、現代ではビーマニに収録されるほど熱狂的なファンが多い。ブラームス版は超絶技巧を多用しているらしいが、アラウさんの演奏は全く苦しさを感じさせず、柔らかい。ソフト。なんという安定感。しかもかっちょいい。
3曲目はピアノ協奏曲第1番。イントロが私の大好きなダサカッコ良い境地で、いまさらながらブラームスは超がつくくらいの正統派なのだと感じた。第一楽章中盤のクライマックスゾーンは個人的なここ数日の憂鬱さが吹っ飛ぶ爽快感をもたらしてくれたので、このCDは今年一番のお気に入りです。最高。

Track List
1 Johannes Brahms: Variations on a Theme by Paganini, Op.35 - Book 1 13:57
2 Johannes Brahms: Variations on a Theme by Paganini, Op.35 - Book 2 11:23
3 Johannes Brahms: Piano Concerto No. 1 in D Minor, Op. 15 - 1. Maestoso - Poco piû Moderato 24:04
4 Johannes Brahms: Piano Concerto No. 1 in D Minor, Op. 15 - 2. Adagio 15:42
5 Johannes Brahms: Piano Concerto No. 1 in D Minor, Op. 15 - 3. Rondo (Allegro non Troppo) 12:49

大型株リサーチ

これまで約1か月、企業調査レポート|サービス紹介|FISCO を使用して、約50銘柄の中小株についてのレポート、財務諸表、決算短信などを読んだ。次は大企業が一体どんな奴らか調べてみようと思う。まずはTOPIX100の企業を調べる。これまで見てきた企業は時価総額が数100億〜多くても1000億程度のものが多いが、大企業は文字通り桁が違う。ファーストリテイリング5兆、JT8兆、トヨタ28兆(日本一)。こいつらと正面切って戦えばまず討ち死に間違いないだろう。したがって、大企業が入り込めないニッチな領域で勝負するか、大企業が買わざるを得ないものを作るか、、という戦略を取る企業しか伸びないだろう。日本を支配している会社のことはできるだけ知っておく必要がある。


3744 サイオステクノロジー

サイオステクノロジー株式会社
ギャンブル銘柄。Linuxを中心としたオープンソースソフトウェアを得意とする堅い企業で、財務こそ健全なものの、経常利益率が最も好調な時期で4%、最悪な時期で-5%と極端に悪く、しかも来期は赤字見込み。これはSIOS iQという新製品の研究開発のために大幅出費を行うためである。機械学習を応用してシステム監視・資源最適化を行う、というIT技術者の重労働を大幅に軽減してくれる面白いソフトウェアだ。当たれば長期間にわたりかなりの利益になりそうではあるが、外れると赤字体質の改善が全く進まずボロボロになってしまいそうだ。


As always, the hotter they are, the harder they fall.

To show that Graham’s observations are perennially true, we can substitute Microsoft for IBM and Cisco for Texas Instruments. Thirty years apart, the results are uncannily similar: Microsoft’s stock dropped 55.7% from 2000 through 2002, while Cisco’s stock―which had risen roughly 50-fold over the previous six years―lost 76% of its value from 2000 through 2002. As with Texas Instruments, the drop in Cisco’s stock price was sharper than the fall in its earnings, which dropped just 39.2% (comparing the three-year average for 1997–1999 against 2000–2002). As always, the hotter they are, the harder they fall.
The Intelligent Investor – Chapter 5, footnotes

先週と今週で6%ほどドローダウンした私のポートフォリオ。これらの言葉をよく噛みしめないといけません。こんなに露骨な成長株は持ってないけれど。。
PERが高かろうと低かろうと、その銘柄の価格が一気に伸びればそれは成長株なのでしょう。伸びる速度が早ければ下落も早いことが分かります。したがって直近急伸したBS11、エスクリ、毎日コムネットの下げはきつくなって当然。一度売っておくくらいが賢かったかもしれません。


Great Pianists of the 20th Century Vol.4 – Claudio Arrau I (CD1)


★★★★★
クラウディオ・アラウ(Claudio Arrau León 1903年2月6日 – 1991年6月9日)はチリ出身のピアニスト。最晩年まで活動をつづけた巨匠らしい。この人の演奏だけで2枚組が3セット組まれている。
1セット目1枚目は新旧織り交ぜたピアノソロで、リストの作品が多い。前半は若いころの演奏のためか、録音が悪いためか、私にはあまり合わなかった。しかし後半のリストの曲集はもう素晴らしいの一言に尽きる。この人は絶対に汚い音を出さない。リストの曲なんて爆音推奨、作曲した当人もドンチャン鳴らしていたと思われるのに、綺麗に演奏する。難しいはずなのに。ラスト2曲が特に光っている。プッシュしない、押し付けない演奏のため、キラキラした輝きだけが目立つ稀有な演奏。

Track List
1.Mily Balakirev: Islamey 7:37
2 Franz Liszt: Spanish Rhapsody 9:24
3 Johann Sebastian Bach: Chromatic Fantasy and Fugue 11:01
4 Isaac Albéniz: Iberia (Book I) - Evocatión 5:44
5 Isaac Albéniz: Iberia (Book I) - El Puerto 4:07
6 Isaac Albéniz: Iberia (Book I) - Fête-Dieu à Seville 7:04
7 Franz Liszt: Bénédiction de Dieu dans la Solitude 19:08
8 Franz Liszt: Les jeux d'eaux à la Villa d'Este 8:44
9 Franz Liszt: Chasse-neige (Ètude d'execution Transcendante No. 12) 6:04

Python3とUNICODE

Python3はインタプリタ内部はUNICODEベースであるが入出力がUNICODEとは限らない。コンソール出力はデフォルトでは環境依存で、私の環境(XAMPP付属のApacheの上で動作)ではShift-JISエンコードで表示される。なので、次のようなコードを書くとエラーになる。

print('cafe')

'cp932' codec can't encode character '\xe9' in position 3: illegal multibyte sequence

おフランス語の文字が解釈できませんと言われた。これを防ぐには、次の呪文を唱えるといいらしい。

import io,sys
sys.stdout = io.TextIOWrapper(sys.stdout.buffer, encoding='utf-8')
sys.stderr = io.TextIOWrapper(sys.stderr.buffer, encoding='utf-8')

入出力をutf-8で行いますよ、という意味だ。うまくいかずしばらくハマっていた。なお、これだけではファイル出力をutf-8にできないので、ファイルオープン時にエンコーディングをutf-8を明示指定する必要がある。
参考リンク:
[python3]デフォルト文字コードの指定(CGI実行時) | 「きまぐれほげほげひろば」のTOPICS
Python3スクリプトをCGIとして動かすときの文字エンコード指定 | Cross Points
2つ目は環境変数をutf-8に変えてしまう根本修正だが、例えばレンタルサーバーでこの手は使えるのだろうか?
PHPでもUNICODE周りで面倒な思いをした記憶がある。UNICODEは便利で思想も素晴らしいが、実装する人間にとっては悩みの種だ。