フィスコ企業調査レポート、3689 イグニス

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フィスコは投資支援サービスを業とする会社。Yahooファイナンスを始め多くのサイトに各種指標、記事などを提供しており、個人向けにも有料で情報を提供している。上記URLには無料の企業調査レポートが大量に掲載されている。顔揃えを見ると中小株をターゲットとし、直近決算が発表された企業の分析を行っているようだ。
私は日本に企業が大量にあることは知っていたけれど、企業がどのようにお金を使っているか、儲けているか、何を考えているか、について殆ど関心を払ったことがなかった。上記の企業調査、企業のウェブサイトを読むと面白いことだらけで、止まらなくなってしまいそうだ。まずは今日の時点で上から3つの企業調査レポートと、企業のサイト・有価証券報告書・決算説明会資料などを読んでみた。初めて読んだイグニスという企業だけ、感想をまとめておく。
3689 イグニス
新興スマホゲーム企業。無料アプリ、ネイティブアプリ、時間制限型無料漫画リーダーを柱とし、このうち無料アプリの広告収入に収益の7割を依存している。無料アプリは動作速度改善、ダイエット用体重記録ツール、放置アプリ?とかいうたまごっち型のゲームなど、毎日使わせて毎日広告を表示させる安定型モデルだ。実は私はスマホをネットワーク環境で使ったことがないので、アプリがどれだけ面白いのか全く分からない。時間制限型の漫画コンテンツは基本的に全部無料だが1日30分以上使用すると金がかかる仕組みで、発想としては面白いが、私なら30分以上読まないでやめるからあまり魅力はない。ネイティブアプリはよくあるタイプのアイテム課金系MMOで、開発が大変そうだ。広告に「大量レアガチャ券をゲット!」と書いてあるので、この業界はガチャの仕組みがまだ主流なのかと驚く。よくあるパターンのゲームは競争が激しいのでコンテンツに相当の魅力がないと収益確保は難しいだろう。
レポートを見ると「リリースタイトルが少なかったことが無料ネイティブアプリのMAUの一時的な減少を招き、広告収入の縮小につながった」とある。前四半期は2000万円ほどの収益を上げているのに、今期はマイナス900万円。つまりアプリの賞味期限は3か月もない、ということだ。いちプログラマーとしては、時間をかけて開発したアプリが3か月も経たないうちにどんどん捨てられていくなんて堪えられない。
無料アプリで地力を蓄えたので今後は中規模・大規模アプリの開発に力を注ぐらしいが、上記のように無料アプリも高サイクルで回転させないとすぐさま減収となるので、地雷があちこちに転がっているようなものだ。エンジニアにとってもきつい職場だろう。
株価は上場以来ほぼ一貫して下降トレンドで、冴えない。
スマホゲームは本質的に時間潰しだから、市場が発展するほど日本がダメになる。もし投資して儲かったとしても複雑な気持ちだ。


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