Gustav Mahler, Seiji Ozawa(cond.), Boston Symphony Orchestra – Symphony No.8(CD11,12)

小澤征爾: マーラー交響曲全集 14枚組
★★★★★(≧ω≦)
『千人の交響曲』として有名らしい超大規模編成の交響曲。少なくとも850人は必要らしい。なので、演奏機会に恵まれないかわいそうな曲。
曲はもうすげぇすげぇとしか言いようがない。今までの厭世的だったり暗かったりふざけてみたりという要素は完全にどこかに吹っ飛んでしまい、全編にわたって生の肯定と高揚とド派手で押す押す押す。特に第一楽章を聞いている時は二十数分間ドキドキが止まらないという過去に体験したことの無い経験をした。第二楽章も56分というアホみたいに長い構成だけど、最後まで聞けた。ラストのクライマックスが終わった後、風呂なのに(毎晩風呂で密閉型イヤホンで音楽を聞いてる)拍手してしまった。その後しばらく呆然としてしまった。
マーラーは自分でも絶賛していたらしい。絶賛してもいいと思う。

私はちょうど、第8番を完成させたところです。これはこれまでの私の作品の中で最大のものであり、内容も形式も独特なので、言葉で表現することができません。大宇宙が響き始める様子を想像してください。それは、もはや人間の声ではなく、運行する惑星であり、太陽です。–本人談

マーラーは歌を入れるのがとっても上手。器楽だけだと無理して金管系でブカブカバーンって不自然に盛り上げなきゃいけないところ、合唱が入ったことでごく自然に上昇していけるようになった。感情、情念、大きなもの、を器楽だけで表現するのは難しいのかもしれないね。


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